コンゴ・エボラ流行、確定症例782人、死者181人、封じ込め作戦正念場
感染の中心地は北東部イトゥリ州で、全体の9割以上の症例が集中している。
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コンゴ民主共和国東部の「エボラ出血熱」流行について、保健当局は14日、確定症例数が782人、死者が181人に達したと発表した。今回の流行は5月15日に公式確認されたが、実際にはその数週間前から感染が広がっていたとみられている。
今回の流行を引き起こしているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれる珍しいエボラウイルスである。この型は過去に大規模流行を引き起こしたザイール株とは異なり、承認済みのワクチンや特効薬がない。そのため、患者の治療や感染拡大防止は隔離や接触者追跡といった公衆衛生対策に大きく依存している。
感染の中心地は北東部イトゥリ州で、全体の9割以上の症例が集中している。さらに北キブ州や南キブ州にも感染が広がり、隣国ウガンダでも感染者が確認された。14日には新たに複数の保健区域で感染が報告され、流行地域が拡大傾向にある。
封じ込め作業は困難を極めている。保健当局によると、接触者を追跡できている割合は56%にとどまり、前週よりも低下した。東部地域では長年にわたり武装勢力による紛争が続き、数百万人が避難生活を余儀なくされている。人口移動が活発であるうえ、鉱山労働者の往来も多く、感染経路の把握を難しくしている。
さらに、住民の間には医療機関や保健当局に対する不信感も根強い。エボラの存在そのものを疑う声もあり、一部地域では保健職員による調査や患者隔離が妨害される事例も報告されている。過去のエボラ流行時には医療施設への襲撃事件も発生し、今回も同様の懸念が高まっている。
世界保健機関(WHO)は今回の流行について、「規模と拡大速度に深い懸念を抱いている」と表明。都市部でも感染が見つかり、国境を越えた感染も発生していることから、監視体制を強化している。一方で、医療支援や検査体制の拡充が進み、回復者も徐々に増え始めている。
専門家は現在の感染拡大ペースが続けば近年のエボラ流行の中でも最大級の規模に発展する可能性があると警告している。紛争や避難民問題、医療資源不足という複数の課題を抱える中、コンゴ当局と国際機関による封じ込め作戦は正念場を迎えている。
