イスラエル政府、ヨルダン川西岸の学校拡張計画を承認、入植続く
国際社会の多くが西岸での入植活動を国際法違反とみなしている中、今回の決定は新たな対立の火種となっている。
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イスラエル政府は17日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区の都市ヘブロンで、ユダヤ人入植者向けの学校拡張計画を承認した。対象地域はパレスチナ人が多数暮らす地域に位置しており、パレスチナ側は将来の国家建設を妨げる動きだとして強く反発している。国際社会の多くが西岸での入植活動を国際法違反とみなしている中、今回の決定は新たな対立の火種となっている。
承認されたのは、ヘブロン旧市街近くにあるユダヤ人学校の拡張計画、極右政党を率いるスモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相が推進した。スモトリッチ氏はヨルダン川西岸でのイスラエルの統治強化を主張しており、今回の計画についてもイスラエルの支配を強めるための措置と位置付けている。
ヘブロンは西岸でも特に緊張が高い都市の一つで、約20万人のパレスチナ人と少数のユダヤ人入植者が暮らしている。1997年のヘブロン合意では、市内を複数の区域に分け、旧市街を含む一部地域ではパレスチナ自治政府が行政権を持つ仕組みが定められていた。しかし、イスラエル政府は今回の決定に関連して、建設や計画に関する権限を変更する動きを進めている。
パレスチナ側は今回の承認が長年続いてきた行政上の取り決めを崩すものだと批判している。パレスチナ人活動家はロイター通信の取材に対し、ヘブロンにおけるイスラエル政府の動きはパレスチナ人を地域から追い出すことにつながると警告した。一方、ユダヤ人入植者は計画を歓迎し、地域でのユダヤ人の存在を維持・拡大する重要な一歩だとしている。
ヨルダン川西岸はパレスチナ人が将来の独立国家の領土として求めている地域である。イスラエルは1967年の中東戦争で西岸を占領し、その後、多数のユダヤ人入植地を建設してきた。現在、西岸には数十万人の入植者が暮らしている。国連や多くの国々は占領地への民間人移住を禁じる国際法に反するとして入植活動の停止を求めているが、イスラエル政府は歴史的・宗教的なつながりを理由に合法性を主張している。
今回の決定はイスラエルとパレスチナの「二国家共存」に向けた和平の可能性にも影響を与えるとみられている。西岸での入植拡大が続けば、パレスチナの領土が分断され、将来的な和平交渉がさらに難しくなる。イスラエル国内でも、右派勢力による政策推進をめぐって意見が分かれており、今後も西岸を巡る政治的緊張は続く見通しだ。
