◎被告たちは5月19日のクーデター未遂に関連して、国家反逆罪、テロリズム、暗殺未遂、武器・兵器の不法所持、テロ組織への資金提供などの罪に問われている。
2024年6月7日/コンゴ民主共和国、首都キンシャサの裁判所前、クーデター未遂事件で逮捕・起訴された被告ら(Getty Images)

コンゴ民主共和国の検察当局は27日、野党指導者らが今年5月に起こしたクーデター未遂について、これに関与したとされる米国人3人を含む50人に死刑を求刑した。

国営メディアによると、検察官は軍事法廷で、「心理的な問題を抱える被告1人を除き、裁判にかけられた者全員に死刑を求刑する」と述べたという。

被告たちは5月19日のクーデター未遂に関連して、国家反逆罪、テロリズム、暗殺未遂、武器・兵器の不法所持、テロ組織への資金提供などの罪に問われている。

銃撃戦により、野党指導者のマランガ(Christian Malanga)氏を含む8人が死亡した。

陸軍によると、マランガ氏は自身のSNSアカウントでクーデターの様子をライブ配信した直後に射殺されたという。

起訴された米国人3人の1人はマランガ氏の息子である。

同じく裁判にかけられている他の米国人2人はクーデターへの関与を否定。AP通信は関係者の話しとして、「2人はマランガ氏の息子と友人関係にあったが、クーデターなど知らず、親子と行動を共にしただけである」と伝えている。

それによると、このうち1人はユタ州出身で、マランガ氏の息子がコンゴへの渡航費用を負担していたという。

2人はソルトレイクシティの高校でフットボール部に所属していた。

このうち1人の母親はAPの取材に対し、「マランガ氏の息子は私の息子と友人に警備の仕事を紹介し、最高1万ドルを貰えると勧誘し、クーデターに誘い込んだ」と主張した。

コンゴ政府は今年3月、反逆やスパイ活動が活発になっているとして、20年以上続いた死刑禁止令を解除した。

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