欧州熱波、フランスで1000人死亡、各地で記録更新
今回の熱波ではフランス国内の広い範囲範で最高気温を更新、多くの地域に最高レベルの赤色警報が発令された。
.jpg)
フランスで記録的な熱波により約1000人の死亡が確認され、欧州各地でも最高レベルの気温を観測するなど、極端な高温が大規模な健康被害と混乱を引き起こしている。フランス当局は28日、過去数日の記録的な熱波により、約1000人の超過死亡が記録されたと発表した。死者の大半は高齢者であり、猛暑の影響が特に脆弱な層に集中したとみられる。
今回の熱波ではフランス国内の広い範囲範で最高気温を更新、多くの地域に最高レベルの赤色警報が発令された。医療機関や救急サービスは熱中症や持病の悪化による患者対応に追われ、医療体制に負荷がかかっている。自宅や高齢者施設で多くの死者が確認され、急激な気温上昇に対する社会的備えの不足が改めて浮き彫りとなった。
熱波はフランスにとどまらず欧州全域に拡大し、ドイツやポーランド、チェコなどでも観測史上最高レベルの高温となった。ドイツでは40度を超える地点が相次ぎ、森林火災やインフラへの影響が報告されているほか、道路や鉄道設備の損傷、都市部での交通障害も発生した。首都ベルリンでは警察が放水車を使って水を撒くなど、異例の対策も取られた。
また、欧州各地では高温に伴う二次災害も発生している。乾燥した気候により森林火災のリスクが高まり、複数カ所で山火事が発生、消火活動が続いている。さらに、気温上昇の伴う雷雨も発生した。
専門家は今回の熱波について、気候変動の影響で発生確率が大幅に上昇しているとの見解を示している。国連の世界気象機関(WMO)は極端な高温が過去数十年に比べて発生頻度が上がり、欧州が世界で最も急速に温暖化が進む地域の一つであると警告している。
今回の熱波は欧州社会における暑さへの適応の遅れも浮き彫りにした。住宅構造や都市設計が高温を想定していない地域が多く、冷房設備の普及率にも国ごとに差があることから、熱波が健康リスクとして顕在化しやすい状況にある。各国政府は警報発令や公共施設の開放などの対策を取っている。
欧州では今後も高温が続く見通しで、当局は高齢者や子ども、基礎疾患を持つ人々に対し、日中の外出回避や水分補給などの基本的な暑熱対策を呼びかけている。
