米NYとサンフランシスコでLGBTプライドパレード、数十万人が参加
今年はトランプ政権がトランスジェンダーの権利保護や多様性推進政策の見直しを進めていることから、参加者の間では危機感が広がった。
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6月の「プライド月間」を締めくくる大規模なLGBTQ+プライドパレードが28日、米ニューヨーク市とサンフランシスコで開催され、多くの参加者が性的少数者の権利擁護と多様性の尊重を訴えた。今年の催しは祝祭的な雰囲気に包まれる一方で、トランスジェンダーの権利を巡る政治的対立を背景に、例年以上に抗議活動としての側面が色濃く打ち出された。
両都市のパレードは、1969年6月にニューヨークのストーンウォール・インで起きた警察への抵抗運動「ストーンウォールの反乱」を起源とするもので、翌1970年に始まった行進が現在のプライドパレードへと発展した。以来、LGBTQ+コミュニティの権利向上を象徴する世界最大級のイベントとして定着している。
今年はトランプ政権がトランスジェンダーの権利保護や多様性推進政策の見直しを進めていることから、参加者の間では危機感が広がった。一時撤去されたストーンウォール国立記念碑のプライド旗や、トランスジェンダーの若者への医療提供を巡る議論などが象徴的な争点となり、多くの参加者が「可視性を守ること自体が重要な意思表示だ」と訴えた。
ニューヨークではプライドパレードに加え、企業スポンサーや警察の参加を認めない「クィア・リベレーション・マーチ」も実施され、草の根の運動として社会的不平等や差別への抗議を続けた。一方、トランスジェンダー医療を縮小した複数の病院が公式パレードへの参加を認められなかったことも議論を呼び、LGBTQ+コミュニティ内部でも対応を巡る意見の違いが浮き彫りとなった。
サンフランシスコでは「Resistance in Action(行動する抵抗)」をテーマに掲げ、数十万人の観衆が沿道を埋め尽くした。パレードに先立ち、トランスパレードやダイクマーチなど関連イベントも開催され、多様な当事者や支援者が連帯を確認した。会場では音楽やパフォーマンスを楽しむ姿が見られる一方、政治家や活動家らは演説で、LGBTQ+の権利を巡る逆風への警戒を呼び掛けた。
米国では近年、州レベルでトランスジェンダーに関する規制強化が相次ぎ、性的少数者を巡る政策は大きな政治争点となっている。そのような状況の中で迎えた今年のプライド月間最終日には、祝賀と抗議の双方の意味を持つパレードが各地で行われ、参加者は「プライドは祝祭であると同時に、権利を守るための運動でもある」との思いを改めて示した。
