◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされている。
コンゴ民主共和国のチセケディ大統領(左)とルワンダのカガメ大統領(Getty Images)

コンゴ民主共和国のチセケディ(Félix Tshisekedi)大統領は25日、国連総会で演説し、隣国ルワンダが自国を不安定化させる役割を果たしていると非難したうえで、国際社会に制裁を科すよう呼びかけた。

チセケディ氏はルワンダ政府がコンゴ最大の反政府勢力M23(3月23日運動)を支援していると非難。「M23が前例のない人道危機を引き起こしている」と強調した。

またチセケディ氏は「この紛争により、700万人以上の市民が国内避難民になっている」と述べた。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

国連は以前、3000~4000人のルワンダ軍兵士がM23と共にコンゴ軍と戦闘を繰り広げていると述べていた。

チセケディ氏はM23をイスラム国(ISIS)と呼び、国連に対し、その取り締まりを強化するよう促した。

またチセケディ氏は「テロリズムがアフリカ大陸を席巻している」と嘆いた。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされている。

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