◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、北キブ州ベニ、陸軍の兵士(Getty-Images)

コンゴ民主共和国当局は25日、東部の都市ベニの市場で爆弾が爆発し、少なくとも12人が負傷したと発表した。

現場は北キブ州ベニの中心部にあるキャッサバ工場近くの市場。当局によると、袋に入れられた爆弾が爆発したという。

州政府の報道官は記者会見で、「負傷した12人は市内の医療機関に搬送され、警察と軍が捜査に当たっている」と説明した。

報道官によると、犯行声明は出ていないという。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

北東部地域に拠点を置く「民主同盟軍(ADF)」はISISと連携する過激派のひとつで、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

さらに東部で攻勢を強める反政府勢力「3月23日運動(M23)」は政府と戦争状態にあり、各地で民間人を虐殺している。

北キブ州カシンディの教会で今月15日に発生した襲撃事件では少なくとも14人が死亡、数十人が負傷したと報告されている。事件後、スンニ派が運営するアマーク(Aamaq)通信がISISの犯行声明を掲載した。

国連によると、昨年4月以降、ADFに殺害された民間人は確認できているだけで370人に達し、数百人の子供が拉致されたという。

爆発を目撃したという男性は地元メディアの取材に対し、「縞模様のシャツを着た男が小さなバッグを置いた」と語った。「彼が去ってから5分もしないうちに爆発しました...」

SNSで共有された画像には爆発に巻き込まれたとみられる人々が地面に横たわる様子が写っていた。血まみれの女性は子供を抱きかかえていた。

コンゴ東部では土地、水、権力を争う泥沼の紛争が数十年に渡って続いている。国連によると、紛争の影響で600万人近くが国内避難民となり、数十万人が極度の食料不足に陥っているという。

2022年5月20日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマの避難所(Getty Images/AFP通信)
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