◎コンゴとルワンダは6日、反政府勢力「3月23日運動(M23)」の暴力と国境紛争をめぐる緊張を緩和することに合意した。
2022年5月12日/コンゴ、北キブ州ゴマの集落、反政府勢力M23の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

コンゴ民主共和国政府は7日、反政府勢力「3月23日運動(M23)」の戦闘員が東部「北キブ州」の町を襲撃し、軍と衝突したと発表した。

コンゴとルワンダはM23の暴力と国境紛争をめぐる緊張を緩和することに合意したが、暴力が止む気配は今のところみられない。

M23の報道官は地元メディアが公開したインタビューの中で、「私たちはコンゴ人であり、ルワンダ人ではない」と述べ、コンゴ政府に対応を求めた。「我々は非道なコンゴ政府の暴力に対応する平和維持部隊であり、政府が要求に応じない限り、戦い続けると誓っています...」

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡した。

ルワンダのフツ族は1994年のジェノサイドでツチ族の住民数十万人を虐殺したと非難されている。フツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

北キブ州の州都ゴマで撮影されたとみられるインタビューによると、M23は7日早朝にコンゴ軍と衝突し、町をひとつ占領したという。負傷者の有無は明らかにされていない。

コンゴ軍の報道官は7日の声明で、「M23はルワンダとの停戦協定を無視した」と非難したが、M23はこの主張を却下し、軍が先に攻撃を仕掛けてきたと主張した。

コンゴとルワンダの首脳会談はアンゴラの仲介の下で開催された。

両首脳は会談後に声明を発表し、「停戦合意に至ったことを嬉しく思う」などと述べていた。

またコンゴの大統領府は、チセケディ(Felix Tshisekedi)大統領とルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領が「敵対行為の即時停止」「M23の即時かつ無条件の撤退」などを含むこの地域の安全保障と平和を確立するロードマップを採択したと強調した。

しかし、M23の報道官は「両首脳のロードマップとM23は一切関係ない」と述べ、撤退を否定した。

コンゴはルワンダがM23を支援していると主張しているが、ルワンダはこれを否定している。

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