◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、武装勢力「連合民主軍(ADF)」の戦闘員(John Wessels/AFP通信/Getty Images)

コンゴ民主共和国の東部・北キブ州で20日、イスラム国(ISIS)系組織が集落を襲撃し、住民少なくとも20人を殺害、数人を誘拐したことが明らかになった。

AP通信の取材に応じた市民団体の代表は、「東部地域に拠点を置く民主同盟軍(ADF)の戦闘員がナタや斧で住民を切り殺した」と語った。

それによると、陸軍の小隊がこの地域に展開され、ADFと銃撃戦を演じた後、人質2人が救助されたという。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

武装勢力の活動目的は様々だが、その多くが▽土地や貴重な鉱物が採れる鉱山の支配権を求めて▽地元コミュニティを守るために戦っている。

国連によると、昨年4月以降にADFに殺害された市民は確認できているだけで370人に達し、子供を含む数百人が誘拐されたという。

ADFは拠点のある北キブ州から隣のイトゥリ州に活動エリアを広げている。国連によると、今年1~2月にかけて、ADFの襲撃を避けるために市民15万人近くが避難を余儀なくされたという。

コンゴ・ウガンダ連合軍による対テロ作戦はほとんど成果を上げていないように見える。今月初めにはイトゥリ州郊外の集落がADFの攻撃を受け、住民とみられる30人以上が処刑された。

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