◎コンゴ東部では複数の反政府勢力が鉱物資源を争っており、不安定な状態が何年も続いている。
2020年9月18日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州郊外の村(Getty-Images/AFP通信)

コンゴ政府は9日、武装集団が北東部イトゥリ州の鉱山近くにある村を襲撃し、少なくとも52人を殺害したと発表した。

州当局の報道官はAFP通信の取材に対し、「武装勢力コンゴ開発協同組合(CODECO)の戦闘員が村を襲撃し、住民少なくとも52人を殺害。100人の行方が分からない」と説明した。

コンゴ政府もCODECOのテロリストが事件に関与したと非難声明を発表した。「政府はCODECOの民間人に対する野蛮な攻撃と人道に対する罪を非難します...」

国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は9日の声明で、「イトゥリ州の鉱山近くで女性や子どもを含む少なくとも38人の民間人が死亡したという報告を受けた」と明らかにした。「襲撃者は村に火を放ち、女性6人を強姦し、さらに、この地域に避難していた民間人が行方不明になったと報告を受けています...」

またデュジャリック報道官は、「コンゴで活動する国連平和維持ミッションが重傷を負った市民をイトゥリ州の医療施設に避難させた」と説明した。

グテレス事務総長は9日、コンゴ当局に対し、事件の調査と襲撃に関与した者の処罰を求め、民間人を保護するために国連平和維持ミッションの現地への立ち入り許可を要請した。

またグテレス事務総長はコンゴの武装集団に対し、民間人への攻撃をやめ、民主的な政治プロセスに参加し、武器を置くよう強く促した。

イトゥリ州の自治体当局者はSNSで正義を訴えた。「私たちは民間人に対する攻撃を非難します。武装集団は治安部隊がいない村を襲い、住民を処刑したのです...」

CODECOの戦闘員は今年2月にもイトゥリ州ドジュグ地区の避難民キャンプを襲撃し、少なくとも60人をナタなどの刃物で切り殺した。

コンゴ東部ではCODECOを含む複数の反政府勢力が鉱物資源を争っており、不安定な状態が何年も続いている。一連の暴力で土地を追われた市民は数万人にのぼると伝えられている。

コンゴ政府と主要な反政府勢力の代表は先週、東部地域の平和と安定を確立するための協議をケニアで行った。

2021年12月21日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州の難民キャンプ(Getty Images/AFP通信)
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