コンゴ・エボラ流行、医療チームへの襲撃相次ぐ、葬儀を望む地元住民
今回の流行は北東部イトゥリ州を中心に北キブ州、南キブ州へと拡大している。
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コンゴ民主共和国東部で拡大する「エボラ出血熱」の流行を巡り、感染拡大防止の最前線に立つ医療チームが武装した住民らに襲撃される事件が発生している。保健当局は4日、感染者の遺体が適切な防疫措置なしに地域住民によって扱われた可能性があるとして、新たな感染拡大への懸念を表明した。感染者が急増する中、治安悪化と住民の不信感が封じ込め対策の大きな障害となっている。
襲撃は東部・南キブ州郊外の集落で発生した。同地域は反政府勢力「M23(3月23日運動)」の支配下にあり、エボラで死亡した患者の遺体を安全に埋葬しようとしていた専門チームが攻撃を受けたという。作業員たちは棺を現場に残して退避を余儀なくされ、その後、住民らが遺体に接触したとみられている。エボラウイルスは遺体からも感染するため、保健当局は感染拡大の危険性を警告している。
今回の流行は北東部イトゥリ州を中心に北キブ州、南キブ州へと拡大している。保健省によると、感染確定者は363人、死者は62人に達した。感染は17の保健区域に広がり、増加傾向が続いている。
流行しているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれる珍しい型で、承認済みワクチンや特効薬がない。このため、患者の早期発見や隔離、接触者追跡、安全な埋葬が感染対策の柱となる。しかし、地域では医療機関や保健当局への不信感が根強く、伝統的な葬儀を望む住民との摩擦が相次いでいる。先月末にも遺体の引き渡しを求める住民と警察が衝突し、当局は一部地域で感染者の葬儀を禁じた。
さらに、東部一帯ではM23を含む武装勢力と国軍の戦闘や住民の大量避難が続き、防疫活動そのものが危険にさらされている。M23の支配下に置かれる北キブ州では患者が治療施設から逃走した事例も報告されており、接触者の追跡が一段と困難になっている。国際機関や医療支援団体は防疫体制の強化とともに地域住民との信頼関係の構築が急務だと訴えている。
世界保健機関(WHO)のテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は先週、流行地域を訪問し、安全な埋葬の重要性を改めて強調した。WHOやアフリカ疾病対策センター(Africa CDC)は今回の流行が発見の遅れによって広範囲に拡散した可能性を指摘し、国際社会に追加支援を呼びかけている。専門家は感染対策への住民協力が得られなければ、流行の長期化と周辺国への拡大を招く恐れがあると警鐘を鳴らしている。
