コンゴ・エボラ集団感染、政府が医療センター開設、死者110人超える
エボラ出血熱は感染者の体液などを介して広がり、発熱や嘔吐、出血症状を引き起こす。
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コンゴ民主共和国で致死率の高い「エボラ出血熱」の感染拡大が深刻化している。政府は18日、北東部イトゥリ州に新たな治療センターを3カ所開設する方針を明らかにし、世界保健機関(WHO)も専門家チームを現地に派遣した。今回流行しているのは「ブンディブギョ型」と呼ばれる極めて珍しいエボラウイルスで、これまでに110人以上が死亡したとみられている。
コンゴ保健省によると、感染が確認または疑われる患者は300人を超え、流行地域はイトゥリ州内の複数の保健区域に広がっている。隣国ウガンダでも感染者が確認され、WHOは国際的な感染拡大の危険性が高まっているとして、「公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
ブンディブギョ株は2007年にウガンダで初めて確認され、2012年にも流行したが、発生例は極めて少ない。今回の流行が深刻視されている理由の一つは、この株に対して承認済みのワクチンや治療薬が存在しない点にある。過去に大規模流行を引き起こした「ザイール型」にはワクチンが実用化されているが、ブンディブギョ型には有効性が確認されたワクチンがない。
また、初期段階で別の型のエボラを想定して検査が行われたため、感染確認が遅れたことも被害拡大につながったと指摘されている。最初の感染者は医療従事者で、その遺体が別地域へ運ばれ葬儀を通じて感染が広がった可能性が高い。専門家は「実際の感染者数は報告より多い恐れがある」と警戒を強めている。
流行地域のイトゥリ州では武装勢力による治安悪化や住民避難が長年続き、医療体制も脆弱だ。地元の人権団体によると、約27万人の避難民がいるとされ、人の移動が多いことも感染封じ込めを難しくしている。金鉱地域を抱えるため国境を越えた往来も頻繁で、周辺国への波及も懸念されている。
さらに、現地で活動していた米国人医師の感染も確認された。米疾病対策センター(CDC)は米国内での感染リスクは低いとしつつも、関係者をドイツへ搬送し監視を続ける方針を示した。米政府はコンゴ、ウガンダ、南スーダンからの渡航者に対する監視強化も始めている。
エボラ出血熱は感染者の体液などを介して広がり、発熱や嘔吐、出血症状を引き起こす。致死率は型によって異なるが、ブンディブギョ株でも30〜50%に達するとされる。コンゴでは1976年にエボラウイルスが初めて確認されて以来、繰り返し流行が発生し、今回の危機も国際社会の迅速な支援が求められている。
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