SHARE:

コンゴ・エボラ流行、確定症例8000人超、死者3900人に、医療従事者不足で封じ込め難航

世界保健機関(WHO)は死亡する患者が多いことなどから、早期発見と適切な治療へのアクセスが深刻な課題になっていると指摘している。
2026年6月10日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州ブニア、医療当局者(ロイター通信)

コンゴ民主共和国で「エボラ出血熱」の感染拡大が続いている。保健当局が9月27日に公表した最新データによると、26日時点の確定症例者は8067人、死者は3901人に達した。感染は26州のうち7州、63の保健区域に広がっており、致死率は48%を超えている。

世界保健機関(WHO)は死亡する患者が多いことなどから、早期発見と適切な治療へのアクセスが深刻な課題になっていると指摘している。

今回の流行は5月15日に公式に確認された。原因となっているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスで、この型に対して承認されたワクチンや治療薬はない。感染拡大の規模は過去の大規模流行に匹敵するペースとなっており、医療現場では感染者の発見と隔離、治療を迅速に進めることが封じ込めの中心となっている。

感染拡大を抑え込むうえで大きな障害となっているのが、医療従事者の不足である。東部地域では反政府勢力による紛争が続き、道路や通信などのインフラも十分ではない。医療活動そのものが停滞する地域もあり、感染者を早期に発見して治療施設へ搬送することが難しくなっている。

さらに、初期段階では一部の患者がマラリアや腸チフスと誤診され、検査でも別の型のエボラウイルスと診断されたことから、流行の実態把握が遅れた。WHOのアフリカ地域責任者は、ウイルスへの対応が後手に回り、流行の速度に対策が追いついていないとの認識を示している。

当局は感染拡大を抑えるため、東部地域で集会を制限し、主要空港を閉鎖するなどの措置を取っている。しかし、貿易や鉱業、紛争による住民の移動・避難は続いており、ウイルスの拡散を止めることは容易ではない。

ワクチンや治療薬が利用できない中、感染者を早期に特定し、適切な医療につなげられるかが今後の流行を左右する課題となっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ