コンゴ・エボラ流行、アフリカCDCが警告「史上最悪規模になる可能性」
アフリカCDCのカセヤ(Jean Kaseya)事務局長はオンライン会議で、「数万人規模の接触者が未確認のままとなっている」と説明した。
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アフリカ疾病対策センター(Africa CDC)は16日、コンゴ民主共和国東部におけるエボラ出血熱の流行について、「史上最悪規模になる可能性がある」と強い危機感を示した。感染拡大のスピードに加え、感染者との接触歴を追跡できていないケースが多く、封じ込めが極めて困難な状況に陥っているためだ。
アフリカCDCのカセヤ(Jean Kaseya)事務局長はオンライン会議で、「数万人規模の接触者が未確認のままとなっている」と説明した。エボラ対策では感染者の行動履歴を追跡し、接触者を隔離・監視することが封じ込めの鍵となるが、現在のコンゴ東部では武装勢力の活動や住民の不信感が障害となり、調査が十分に進んでいない。
今回流行しているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれる型で、既存ワクチンの効果が限定的とされる。感染者は5月中旬に確認されたが、保健当局はそれ以前から地域内で感染が広がっていた可能性が高いとみている。16日時点の確定症例数は800人を超え、死者は190人に達した。実際の感染者数はさらに多いとの見方も強い。
特に深刻なのが医療体制の脆弱さだ。流行の中心となっている北東部イトゥリ州や北キブ州では長年にわたる紛争や避難民の増加によって医療インフラが著しく不足している。患者が治療施設に到着する前に死亡する例も相次ぎ、検査キットや防護具も不足しているという。
また、一部地域では住民が医療従事者を警戒し、感染者の隔離や遺体処理を拒否する事例も報告されている。保健当局によると、埋葬作業員や支援団体への襲撃も発生しており、現場の安全確保が大きな課題となっている。
エボラ出血熱は感染者の体液などを通じて広がり、高熱や出血症状を引き起こす致死率の高い感染症である。2014~2016年に西アフリカで発生した流行ではギニア、リベリア、シエラレオネを中心に1万1000人以上が死亡した。アフリカCDCや世界保健機関(WHO)は現在の流行がこれを上回る恐れもあるとして、国際社会に対し緊急支援を呼びかけている。
