◎チャドは世界で最も貧しい国のひとつであり、難民への支援を国連などの人道機関に頼り切っている。
2023年6月8日/スーダン、首都ハルツーム郊外の砂漠地帯、避難民キャンプ(AP通信)

西アフリカ・チャドに避難するスーダン難民が急増しており、その数がこの数カ月で140万人に達した。

スーダン内戦に巻き込まれた市民数十万人がチャドに流れ着き、国連などの人道支援を受けている。

国連によると、チャドにおけるスーダン難民の数はこの半年で倍増し、2003年のダルフール危機に匹敵する規模に膨れ上がったという。

チャドは世界で最も貧しい国のひとつであり、難民への支援を国連などの人道機関に頼り切っている。

チャド政府と国連は難民キャンプに逃れた多くの子供が栄養失調状態となり、国際社会のさらなる支援が得られなければ、この数十年で最悪の大飢饉に発展する可能性があると警告している。

国連によると、今年チャド国内で食料危機に直面している市民の数は210万人に達し、136万人の子供が栄養失調に苦しんでいるという。

東部地域では過去10年で最悪の干ばつが進行中であり、数百万人が食料の確保に悩まされている。

東部の食料問題を調査している国連機関は、「新規難民の90%、既存の難民の77%、地元コミュニティの67%がその日の食料を確保できるかできないかの瀬戸際にある」と推定している。

国連世界食糧計画(WFP)は現在、チャドの難民、国内避難民、脆弱な地域住民を含む285万人を支援することを目標としており、国際社会に対し、緊急の人道支援、学校給食支援、栄養失調に苦しむ子供の治療、干ばつ・洪水などの緊急事態に対する食料や現金ベースの支援を加速するよう呼びかけている。

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