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スペイン領セウタ、政府の対応遅れで未成年移民が路上生活、保護体制の不備が深刻化

行政の責任の押し付け合いを解消し、実態の把握と住居、医療、教育の確保を急ぐ必要がある。
2026年10月2日/アフリカ北部・スペイン領セウタ、移民の仮設キャンプ(AP通信)

スペイン領セウタに入国した未成年移民が十分な保護を受けられず、路上生活を余儀なくされている。北アフリカの沿岸に位置するセウタでは7月末に大規模な越境が発生し、多数の移民が流入した。未成年者には住居や医療、教育を受ける権利があるが、行政の対応は遅れ、劣悪な環境に取り残される子どもが相次いでいる。

10月初旬に中央政府の教育担当者がセウタを訪問すると、保護施設への入所やスペイン本土への移送を期待した数百人の10代の移民が教会前に集まった。しかし、当局は大勢が殺到するのを避けるため、彼らをサッカー場へ誘導した。多くは数時間後に再び路上や海岸へ戻り、保護を求める若者たちの期待は裏切られた。

17歳のモロッコ人少年もその一人だ。将来はモデルになることを目指してセウタへ渡ったが、到着後はガレージや路上で寝泊まりし、宿泊費を払えなくなると野宿を余儀なくされた。AP通信によると、少年は最近、強盗に遭い、暴行を受けたという。帰国後の将来に希望を持てず、危険を感じながらもセウタにとどまっている。

移民の流入後、海岸や倉庫、丘陵地には即席のテントキャンプが形成された。成人男性と子どもが同じ場所で生活し、衛生環境の悪化や移民間の争いも発生した。7月の越境では7万人以上が国境を越えようとし、約140人が死亡したとされる。その後、多くはモロッコへ戻ったものの、1万人以上がセウタに残ったとみられる。正確な人数は明らかになっていない。

問題の背景には、中央政府とセウタ市当局の対立がある。中央政府は9000万ユーロ超の資金を拠出し、未成年者ごとに状況を審査するよう求めている。一方、市側は受け入れ能力が不足しているとして、中央政府に対応を要求する。残留者数の推計も食い違い、未成年者の人数さえ明確になっていない。人権団体は、保護対象者の登録と安全確保が不十分だと批判している。

10月には当局が海岸のキャンプの撤去を始め、移民の一部をバスで別の場所へ移送した。しかし、警察による送還を恐れて身を隠す未成年者もいる。法的な保護を受けるべき子どもたちが路上に取り残される状況は、人道上の重大な課題となっている。行政の責任の押し付け合いを解消し、実態の把握と住居、医療、教育の確保を急ぐ必要がある。

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