イラン、ホルムズ海峡再開巡る米国の回答を「不十分」と批判、7条件の履行を要求
イランによると、米国は条件の一部を受け入れたものの、ほかの項目については立場が不明確で、世界の原油・ガス輸送の要衝である同海峡の航行正常化に向けた交渉は難航している。
.jpg)
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)師の軍事顧問であるレザイ(Mohsen Rezaei)氏は11日、ホルムズ海峡の再開に向けてイランが提示した7項目の条件について、米国の回答は「不十分」と批判した。国営メディアが伝えた。
イランによると、米国は条件の一部を受け入れたものの、ほかの項目については立場が不明確で、世界の原油・ガス輸送の要衝である同海峡の航行正常化に向けた交渉は難航している。
レザイ氏は米国に対し、不明確な点を説明する必要があると指摘。イランは米国に7項目の条件を提示し、すべてが満たされるまで海峡を開放せず、交渉にも応じないと明確に伝えたという。レザイ氏は米国の回答に対して、イラン側が追加の返答を行う段階にはないと述べた。
イランは国連総会の開催期間中、条件が満たされれば7日以内にホルムズ海峡を再開し、海上交通を回復させる案を示した。米国はその後、仲介役を務めるカタールを通じてこれに回答した。両国の間では、戦闘終結や停戦の再構築を目指す協議が続いているものの、合意には至っていない。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とオマーン湾を結び、戦争前には世界の石油と液化天然ガス(LNG)の2割が通過していた。海峡の航行制限が長期化すれば、石油・ガスの供給が滞り、国際エネルギー価格の上昇や物流の混乱を招く。
今回の対立の背景には、2月末にイラン戦争が始まって以降、湾岸地域で続く軍事衝突がある。イランは海峡の通航を制限し、米国はイランの港湾を対象とする海上封鎖を実施している。停戦を巡る協議も、双方の要求の隔たりから停滞している。
カタールなどの仲介国は米国とイランに意思疎通を促し、戦闘の終結と海峡の再開を目指している。しかし、イランが条件の全面履行を求める姿勢を崩さず、米国側の説明も不十分なままであれば、交渉の進展は見通せない。
エネルギー市場の安定に向け、両国が条件の具体化と妥協点の模索に踏み出せるかが焦点となる。
