◎カメルーン北西部の英語圏で活動する分離主義勢力はその他のフランス語圏地域から疎外されていると主張し、英語圏の独立国家を樹立するために2016年頃から国軍と戦っている。
2015年6月12日/カメルーン、赤道ギニア国境近くの町(ロイター通信)

分離主義勢力がカメルーン西部の集落を襲撃し、女性と子供を含む少なくとも20人を殺害した。地元当局が8日、明らかにした。

それによると、事件は西部マニュの郊外にある小さな集落で7日夜に発生。英語圏で活動する分離主義勢力が市民少なくとも20人を殺害し、家屋に火を放ったという。

大統領府の報道官は国営ラジオのインタビューで、「フランス語圏の集落が攻撃を受け、女性や子供を含む少なくとも20人が虐殺された」と語った。

国営ラジオは自治体関係者の話しとして、「テロリストは銃器やナタで住民を殺し、家屋に火を放って逃走した」と伝えている。

それによると、7人が重傷を負い、近くの病院に搬送されたという。

ソーシャルメディアで共有された動画にはこの攻撃で焼失とされる家屋(10軒以上)が映っていた。

大統領府はこの攻撃について、「英語圏のテロリストによる組織的な大量虐殺・反乱」と説明。この地域に陸軍の部隊を追加配備するとしている。

カメルーン北西部の英語圏で活動する分離主義勢力はその他のフランス語圏地域から疎外されていると主張し、英語圏の独立国家を樹立するために2016年頃から国軍と戦っている。

国連によると、この分離独立紛争の死者数は推定6000~7000人。100万人近くが避難生活を余儀なくされている。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは2022年時点で民間人少なくとも4000人が戦闘に巻き込まれて死亡したと推定している。

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