アルジェリア、ニジェールに軍部隊派遣へ、石油施設とエネルギー権益を保護、半世紀ぶりの海外派兵
今回の派遣の主な目的は、国営エネルギー企業ソナトラックがニジェールで進める石油開発などの事業を守ることだ。
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アフリカ北西部・アルジェリアのテブン(Abdelmadjid Tebboune)大統領は26日、エネルギー関連施設や経済的利益を保護するため、隣国ニジェールに軍部隊を派遣する方針を決定した。大統領府が発表した。
派遣計画は25日に上下両院で承認されており、実現すれば、同国が海外に軍隊を派遣するのは1973年の第4次中東戦争でエジプトを支援して以来、約53年ぶりとなる。兵員数や具体的な派遣時期は明らかになっていない。
今回の派遣の主な目的は、国営エネルギー企業ソナトラックがニジェールで進める石油開発などの事業を守ることだ。テブン氏は声明で、部隊は戦闘を目的とするものではなく、石油施設をはじめとする経済インフラの安全確保に当たると説明した。両国はナイジェリア産天然ガスをニジェール経由でアルジェリアへ運び、欧州市場に輸出するサハラ横断ガスパイプライン計画でも協力している。
背景には、サヘル地域で続く治安悪化がある。ニジェールでは2023年7月のクーデターで軍事政権が発足。国際テロ組織アルカイダや過激派組織イスラム国(IS)系の武装勢力によるテロ攻撃が激化している。アルジェリアは同国の不安定化が自国の国境地帯やエネルギー事業に波及することを警戒し、安全保障協力の強化を進めてきた。
両国関係はニジェールのクーデターをアルジェリアが当初批判したことなどから一時悪化したが、近年は改善している。今年8月にはニジェール軍政を不安定化させる動きがあったとして、アルジェリアが戦闘機などを派遣した経緯もある。10月にはニジェールの国防相がアルジェを訪問し、軍事協力について協議した。
アルジェリアは伝統的に、他国への軍事介入を避け、主権尊重と外交による紛争解決を重視してきた。2020年の憲法改正で議会の承認を条件に海外派兵が可能となったものの、今回の決定は安全保障政策の大きな転換となる。
資源権益の保護と地域の安定を目指す一方、軍事的関与の拡大がサヘル情勢にどのような影響を与えるかが注目される。
