米コネチカット州、データセンター建設への反発拡大、電力・水資源や環境への懸念で自治体が規制強化
AI開発競争を背景にデータセンター需要が拡大する一方、地域住民の生活環境や資源確保をどう守るかが、今後の政策課題となっている。
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米北東部コネチカット州で、人工知能(AI)の普及を支えるデータセンターの建設に対する住民の反発が広がっている。電力や水の大量消費、騒音、環境汚染などへの懸念を背景に、複数の自治体が建設の一時停止や全面禁止に踏み切った。計画が具体化する前から規制を導入する動きもあり、全米で進むデータセンター拡大に対する地域社会の警戒を象徴している。
沿岸部のイーストライムでは、都市計画委員会がデータセンターの建設を無期限で禁止する措置を全会一致で可決した。町内で具体的な建設計画が公表される前の決定だった。ニューヘイブンでは既存の量子コンピューティング施設を例外として1年間の建設停止措置が導入され、人口3000人未満のモリスでも2年間の禁止措置が取られた。州内では6自治体が先回りして規制を設けている。
反発の背景には、AI向けの大規模施設が地域のインフラに与える影響への不安がある。データセンターは多数のサーバーを稼働させるため、大量の電力を必要とし、冷却用の水や設備から発生する騒音も問題となる。住民の間では、水質や河川への影響、住宅地の景観悪化を懸念する声が上がっている。SNS上で建設計画に関する情報が広がり、正式な申請が提出される前から反対運動が起きた地域もある。
州議会上院の民主党院内総務ボブ・ダフ(Bob Duff)氏は、電力や水への影響を十分に把握する必要があるとして、次期会期に州全体で新規建設を一時停止する法案を提出する意向を示した。共和党側からも、現行の税優遇措置の廃止や規制強化を求める声が出ており、党派を超えた問題となっている。
一方、開発業者は、施設の規模や設計によって環境負荷を抑えられると主張する。コネチカット州クロムウェルでは、開発企業が燃料電池による電力供給や騒音対策を説明し、地域への税収増も訴えている。しかし、住民の不信感は根強い。
コネチカット州は2021年、一定規模以上の投資を行う事業者に税優遇を認める制度を導入したが、実際の活用は限定的だ。AI開発競争を背景にデータセンター需要が拡大する一方、地域住民の生活環境や資源確保をどう守るかが、今後の政策課題となっている。
