◎フォガト選手は今週、連盟のシン会長が女子選手に性的嫌がらせをしたと告発した。
2023年1月20日/インド、首都ニューデリーの連邦議会前、女子レスリングのフォガト選手(中央)と支持者たち(Manish Swarup/AP通信)

インドレスリング協会に所属するフォガト(Vinesh Phogat)選手は21日、連盟会長による女子選手へのセクハラ疑惑の調査が進展したことを受け、首都ニューデリーの連邦議会前で行ってきた座り込みを終了すると発表した。

フォガト選手は今週、連盟のシン(Brij Bhushan Sharan Singh)会長が女子選手に性的嫌がらせをしたと告発。数百人の支持者と座り込みデモを開始し、政府に調査を求めていた。

フォガト選手によると、政府は4週間以内に調査を終え、結果を公表すると保証したという。

フォガト選手は記者団に対し、「政府が徹底調査を約束してくれたので、デモを終了する」と語った。

フォガト選手はコモンウェルスゲームズ(英連邦競技大会)で金メダルを3つ獲得している。東京2020五輪で銅メダルを獲得したマリク(Sakshi Malik)選手も声を上げ、シン会長の辞任と連盟の改革を求めている。

スポーツ省はフォガト選手と2度面会したと伝えられている。

地元メディアは同省関係者の話を引用し、「選手の告発に基づく調査は4週間以内に完了する」と報じた。

また「シン会長は身を引き、調査に協力する」としている。

フォガト選手は「連盟の女子選手10~20人がシン会長からセクハラを受けたと相談しに来た」と説明している。

フォガト選手は▽セクハラが身体的なものか精神的なものか▽自身も被害を受けたかはどうかは明言していない。

シン会長はモディ(Narendra Modi)首相率いるインド人民党(BJP)の議員であり、セクハラ疑惑を否定し、セクハラを証明できる女子選手が一人でもいれば「吊るし上げられる覚悟だ」と述べている。

フォガト選手はデモ終了を受け、ツイッターに声明を投稿。「政府が選手のために正義を約束してくれた」と述べた。「私たちのデモと要求を真剣に受け止めてくれた政府と、すべての仲間に感謝します。私たちは政府と戦っているのではありません。連盟および会長と戦っているのです!」

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