SHARE:

台湾総統が年次軍事演習を視察、中国軍による侵攻を想定

頼氏は海軍基地から高速ミサイル艇に乗り込み、低空を飛行する攻撃ドローンの運用や、海岸・海上での部隊展開を視察した。
2026年8月8日/台湾で行われた軍事演習、兵士から説明を聞く頼清徳総統(ロイター通信)

台湾の頼清徳(Lai Ching-te)総統は8日、南部・高雄で実施された年次軍事演習「漢光演習」を視察し、中国軍による台湾への侵攻を想定した沿岸部での対処訓練を見守った。頼氏は海軍基地から高速ミサイル艇に乗り込み、低空を飛行する攻撃ドローンの運用や、海岸・海上での部隊展開を視察した。今回の訓練では、実際の兵員、地形、装備を使い、指揮系統の連携や戦闘対応能力、領土防衛能力を検証している。

漢光演習は5日に始まり、10日間にわたって行われる。台湾軍は中国による侵攻の可能性を念頭に、陸海空軍など各部隊の連携を強化してきた。中国は台湾を自国領土の一部と位置付け、必要なら武力行使も辞さない姿勢を示している。頼氏は訓練中の兵士に対し、外部からの脅威や挑戦に対応するため、防衛能力の強化を続けると表明した。

今回の訓練では台湾海巡署の新型「安平級」カタマランも参加した。戦時には海巡署が海軍を支援する態勢が想定されており、同級艦は海軍の高速攻撃艦「沱江級」を基にした高機動艦艇で、対艦ミサイルを搭載する。台湾軍内ではその能力から「空母キラー」とも呼ばれている。頼氏は6日にも安平級巡視船へのミサイル発射装置の搭載を視察するなど、海軍と海巡署を一体化した防衛態勢の整備を進めている。

中国側は頼氏を「分離主義者」と見なし、同氏が繰り返し示している対話の呼びかけを拒否している。今回の演習は台湾が中国による軍事的圧力を強く意識し、実戦を想定した防衛能力の向上を急いでいることを示すものとなった。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ