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台湾2027年防衛費16%増、中国による軍事的圧力強まる中

防衛予算は国内総生産(GDP)の3%を上回る見通しで、沿岸警備隊や退役軍人向けの支出、特別事業なども含まれる。
2026年8月8日/台湾で行われた軍事演習(ロイター通信)

台湾政府は2027年の国防費を前年比16%増とし、初めて1兆台湾ドル(約4.9兆円)を超える規模に引き上げる方針だ。中央通訊社(CNA)が9日、政府関係者の話しとして報じた。防衛予算は国内総生産(GDP)の3%を上回る見通しで、沿岸警備隊や退役軍人向けの支出、特別事業なども含まれる。中国による軍事的圧力が強まる中、自衛能力の強化を急ぐ姿勢を鮮明にした形だ。

頼清徳(Lai Ching-te)総統は就任以来、国防力の強化を主要政策の一つに掲げている。台湾周辺では中国軍による航空機や艦艇の活動が常態化しており、台湾側は中国による武力行使の可能性に備え、軍の近代化や装備の更新を進めてきた。今回の増額はこうした安全保障環境への対応に加え、米国から防衛負担をより高めるよう求められていることも背景にある。

台湾は特に非対称戦力の整備を重視しており、ミサイルや無人機などの導入に加え、潜水艦を含む国内での防衛装備生産にも力を入れている。国防費をGDP比で3%超にすることで、装備調達だけでなく、人員や訓練、即応能力の向上にも資金を振り向ける狙いがある。

一方、中国は台湾を自国の領土と位置付け、台湾側との対話を拒否している。中国は2026年の国防費を7%増やし、約2830億ドルとした。台湾の国防費は中国を大きく下回るため、単純な軍事費の規模では対抗できない。このため台湾は地理的条件や同盟・友好国との協力を生かし、中国による侵攻のコストを高める戦略を取っている。

2027年は中国人民解放軍が軍の近代化を進める重要な節目とされており、台湾周辺の安全保障環境は今後さらに厳しくなる可能性がある。今回の国防費増額は台湾が中国からの軍事的圧力を長期的な脅威と捉え、自らの防衛力を強化する姿勢を国内外に示すものとなる。

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