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ミャンマー大統領がインド訪問、モディ首相と会談へ

今回の訪問は2021年2月の軍事クーデター以降続くミャンマーの政治混乱を背景に大きな注目を集めている。
2026年5月30日/インド、首都ニューデリー、ジャイシャンカル外相(左)とミャンマーのフライン大統領(AP通信)

ミャンマーのフライン(Min Aung Hlaing)大統領が30日、インドを公式訪問した。4月に大統領に就任して以降初の外国訪問となり、国際社会から孤立が続くミャンマーにとって外交関係の立て直しを図る重要な機会となる。30日にはジャイシャンカル(Subrahmanyam Jaishankar)外相と会談。モディ(Narendra Modi)首相との会談も予定されている。経済協力や安全保障、文化交流など幅広い分野での関係強化が議題となる見通しだ。

報道によると、フライン氏は首都ネピドーを出発し、東部ビハール州の国際空港に到着。同州には仏教の聖地ブッダガヤがある。ミャンマーは国民の大多数が仏教徒で、宗教的な結び付きは両国関係における重要な要素となっている。

今回の訪問は2021年2月の軍事クーデター以降続くミャンマーの政治混乱を背景に大きな注目を集めている。軍は当時、アウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏率いる民政を追放し、権力を掌握した。その後、国軍と反体制派との戦闘が全国に拡大し、内戦が続いている。国連は軍による弾圧や空爆を非難し、欧米諸国は軍幹部への制裁を実施してきた。

一方、インドは欧米とは異なる立場を取っている。中国の影響力拡大を警戒するインドにとって、国境を接するミャンマーは戦略上重要な隣国である。両国は約1600キロに及ぶ国境を共有し、越境犯罪対策や武装勢力への対応など安全保障面での協力が欠かせない。またインドは東南アジアとの連結強化を目指す「アクト・イースト政策」を推進しており、ミャンマーはその要衝と位置付けられている。

近年は経済面での思惑も強まっている。ミャンマー北部には希少鉱物であるレアアース資源が存在し、インド側は資源確保やインフラ整備を含む経済協力に関心を示してきた。ミャンマー側にとっても、投資や貿易拡大を通じて経済基盤を強化したい狙いがある。

しかし、今回の訪問には批判も少なくない。反体制派や人権団体はインドが軍トップを正式に受け入れたことで政権の正統性を事実上認めることになると反発している。軍政が昨年末から1月にかけて実施した選挙についても、公正性に欠けるとして欧米諸国や人権団体から「見せかけの選挙」と批判されている。

フライン氏にとって今回の訪問は、政権発足後初の本格外交であり、地域大国インドとの関係強化を通じて国際的な承認拡大を目指す意味合いが強い。一方のインドも、中国との競争や地域安全保障を見据え、ミャンマーとの実務的な関係維持を優先している。内戦が長期化する中で、今回の首脳外交が両国関係だけでなく、ミャンマー内戦にどのような影響を与えるかが注目される。

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