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イスラエル軍、レバノン南部への地上侵攻拡大、対ヒズボラ戦

ネタニヤフ氏は声明で、「イスラエルは主導権を握り続ける」と強調し、ヒズボラに対する攻勢を一段と強める考えを示した。
2025年11月6日/レバノン南部、イスラエル軍の空爆(ロイター通信)

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は5月31日、親イラン武装組織ヒズボラへの圧力を強化するため、レバノン南部への地上侵攻をさらに拡大するよう軍に指示した。イスラエル軍は同日、南部の要衝であるボーフォール城を制圧したと発表し、2000年の南レバノン撤退以降で最も深い地点まで進軍したとみられる。

ボーフォール城はリタニ川を見下ろす高台に位置し、周辺一帯を監視できる戦略拠点として知られる。イスラエル軍はヒズボラがこの地域をロケット弾やドローン攻撃の発射拠点として利用してきたと指摘し、今回の作戦は同組織の軍事インフラを破壊することが目的だとしている。軍はさらにザハラニ川周辺でも作戦を展開し、住民に避難を呼びかけた。

ネタニヤフ氏は声明で、「イスラエルは主導権を握り続ける」と強調し、ヒズボラに対する攻勢を一段と強める考えを示した。イスラエル政府は北部国境地帯の安全確保を最優先課題としており、国境付近に事実上の「緩衝地帯」を維持する方針を掲げている。

一方、レバノン政府はイスラエル軍の進軍を主権侵害と非難した。サラム(Nawaf Salam)首相は南部地域への大規模攻撃が住民に深刻な被害を与えていると訴え、「焦土化政策」に等しいと批判した。フランスも深刻な懸念を表明し、国連安全保障理事会の緊急会合開催を求めている。

今回の戦闘は4月に成立した停戦合意後も続く断続的な衝突の延長線上にある。イスラエルとヒズボラは停戦後も攻撃の応酬を続け、双方とも相手側が合意を破っていると主張している。3月以降の戦闘でレバノン側の死者は3300人を超え、100万人以上が避難を余儀なくされた。イスラエル北部でもヒズボラの攻撃により住民避難が続いている。

米国はイスラエル、レバノン両国との協議を通じて緊張緩和を模索しているが、今回の進軍拡大により外交努力への影響も懸念される。中東情勢はガザ情勢やイランを巡る対立とも連動し、レバノン南部での戦闘激化が地域全体の不安定化につながる可能性が高まっている。

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