ウクライナ戦争、ベラルーシがロシア軍の新たな攻撃拠点に?懸念高まる
ロシアとベラルーシは9月に定例の合同軍事演習「ザパド2026」を実施する予定である。
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ロシアとベラルーシが今秋に予定している大規模合同軍事演習を前に、ウクライナや欧米諸国の間で、ベラルーシ領内が新たなロシア軍攻勢の拠点として利用されるのではないかとの懸念が高まっている。ロシアによるウクライナ侵攻開始から5年目を迎える中、両国の軍事的一体化が進んでおり、ウクライナ北部国境地帯では警戒態勢の強化が続いている。
ロシアとベラルーシは9月に定例の合同軍事演習「ザパド2026」を実施する予定である。両国は演習について、防衛目的で、特定の国を標的としたものではないと説明している。しかし、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、演習を口実にロシア軍がベラルーシ国内へ大規模部隊を展開し、そのまま駐留を続ける可能性を警戒している。
2022年2月に始まったロシアの全面侵攻では、ロシア軍がベラルーシ領内からウクライナ北部へ進攻し、首都キーウ攻略を試みた経緯がある。ベラルーシ軍は直接参戦しなかったものの、自国領土や軍事施設の使用を認め、ロシア軍の作戦を支援した。そのため、ウクライナ側では今回の演習も単なる訓練ではなく、新たな軍事作戦の準備段階となる可能性を否定していない。
ウクライナの軍事専門家らは、現在のロシア軍が東部や南部戦線で大きな戦力を投入していることから、直ちに大規模な北部侵攻を開始する能力は限定的との見方を示している。一方で、ベラルーシ国境沿いに兵力を集結させるだけでも、ウクライナ軍に北部防衛部隊の維持を強いることができるため、戦略的な圧力として十分な効果を持つと分析している。
ベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は自国が戦争に直接参加する意図はないと強調している。しかし、同国はロシアとの軍事協力を拡大しており、戦術核兵器の配備受け入れや共同防空体制の構築など、安全保障面での結び付きはかつてなく強まっている。ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領にとって、ベラルーシは西側諸国に対抗する重要な戦略拠点となっている。
こうした状況を受け、ウクライナは北部国境地帯で監視活動や防御施設の整備を進めている。NATO加盟国のポーランドやリトアニアも国境警備を強化し、地域の安全保障環境に神経をとがらせている。
