パキスタン軍とアフガン・タリバンが国境で交戦、武装勢力の侵入を阻止
交戦はカイバル・パクトゥンクワ州のクラム地区で発生し、数時間にわたって続いたとされる。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガニスタン国境付近で17日、パキスタン軍とアフガンのタリバン暫定政権の部隊が複数地点で交戦した。ロイター通信によると、パキスタン軍は砲兵部隊の支援を受けてタリバン側の拠点を破壊し、アフガン東部からパキスタンへの侵入を試みた武装勢力を無力化した。両国間では越境攻撃をめぐる緊張が高まっており、今回の衝突で対立がさらに深まる可能性がある。
交戦はカイバル・パクトゥンクワ州のクラム地区で発生し、数時間にわたって続いたとされる。ロイターは当局者の話しとして、「パキスタン軍は砲兵部隊を投入してタリバン側の陣地を攻撃した」と報じたが、武装勢力の死者数など詳しい状況は明らかになっていない。アフガンのタリバン暫定政権もコメントを出していない。
両国の関係は、国境地帯での衝突やパキスタン軍のアフガン空爆などにより悪化している。パキスタン政府は、国内で相次ぐテロ攻撃の多くを過激派組織TTP(パキスタンのタリバン運動)の犯行とみている。TTPはアフガンのタリバンとは別組織だが、思想は共有している。
パキスタンは2021年にタリバンが政権を奪取して以降、TTPの幹部や戦闘員がアフガン領内に避難場所を確保していると主張する。これに対し、アフガン側は武装勢力をかくまっているとの指摘を否定してきた。今回の交戦も、武装勢力の越境をめぐる両国の主張の隔たりを浮き彫りにした。
国連アフガニスタン支援団(UNAMA)は9月、2026年の越境攻撃によってアフガン国内で1100人以上の民間人が死亡または負傷したと報告した。一方、パキスタン当局によると、同国では今年1月以降、2800件を超えるテロ攻撃が発生し、約3000人が死亡した。被害はカイバル・パクトゥンクワ州や南西部バルチスタン州に集中しているという。
パキスタン政府は国内の治安回復に向けて武装勢力への取り締まりを強化しているが、国境を越えた活動を抑え込むにはアフガン側との協力が不可欠となる。双方の主張が対立したまま軍事行動が続けば、国境地域の住民や民間人への被害が拡大する懸念もある。今回の衝突を受け、両国が緊張緩和に向けた対話を進められるかが焦点となる。
