◎政府は市民に対し、不要不急の外出を控え、空からの落下物に注意し、不審な物体を見た時は触らず、警察や軍に通報するよう呼びかけた。
2024年6月2日/韓国、首都ソウル郊外、北朝鮮から放たれたとみられるゴミ風船(AP通信)

韓国軍は4日、北朝鮮が再び韓国に向けてゴミ風船を放ったと明らかにした。

大統領府も同日、北のゴミ風船とみられる物体が首都ソウル北部の地域で目撃されたと警戒アラートを出した。

政府は市民に対し、不要不急の外出を控え、空からの落下物に注意し、不審な物体を見た時は触らず、警察や軍に通報するよう呼びかけた。

韓国軍合同参謀本部は声明で、「風向きからして、今回のゴミ風船はソウル近郊の京畿道北部に到達する可能性がある」と述べた。

また同本部は落下した風船を見かけたら警察か軍に通報し、絶対に触らないよう求めた。

韓国KBSによると、4日午後の時点で落下物などによるケガ人の情報はないという。

北朝鮮は6月、韓国の脱北者が北の劣悪な人権状況や世界の情報をまとめたビラなどを風船につけて定期的に北側に飛ばしていることに反発し、プラスチックごみ、タバコの吸い殻、糞尿などのゴミを吊るした風船を韓国に向けて数百個飛ばした。

それ以来、北は数千個のゴミ風船を南に向けて飛ばしたとされる。

7月には少なくとも1つのゴミ風船が大統領府の敷地内に落下、重要施設上空の警備の脆弱性が明らかになった。政府関係者によると、このゴミに危険物は含まれておらず、ケガ人もいなかったという。

韓国は北のゴミに対抗し、国境付近に拡声器を再配備。金正恩(Kim Jong Un)党総書記を非難するメッセージやK-POPを大音量で流している。

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