◎朝鮮労働党は呼吸器疾患の患者が急増していることを受け、首都平壌を5日間封鎖するよう命じた。
2022年5月12日/北朝鮮、首都平壌の政府庁舎、金正恩 党総書記(KRT/AP通信)

北朝鮮関連のニュースを伝える独立系メディアによると、朝鮮労働党は呼吸器疾患の患者が急増していることを受け、首都平壌を5日間封鎖するよう命じたという。

ソウルに拠点を置くNKニュースは北朝鮮メディアの報道を引用し、「平壌の住民は1月29日まで自宅にとどまり、毎日体温をチェックする必要がある」と伝えている。

北のメディアはコロナウイルスに言及していない。昨年の大流行時もコロナ患者を数人確認したと発表したのち、原因不明の呼吸器疾患が蔓延していると報じていた。

NKニュースによると、平壌の住民は封鎖命令を受け、市内の食料品店で食料や水を買い込んでいるという。

北は昨年、初めてコロナ患者が出たことを認めたが、検査能力が限られている影響か、正確な感染者数は公表しなかった。金正恩(Kim Jong Un)党総書記は8月にコロナに打ち勝ったと宣言している。

朝鮮中央通信社KCNA)はインフルエンザを含む呼吸器疾患の感染防止対策について何度も報じているものの、平壌の封鎖命令には触れていない。

NKニュースは、「旧正月を祝う行事で写真に写った平壌市民全員がマスクを着用し、中にはマスクを重ねている人もいる」と指摘した。

一方、KCNAは24日、韓国国境に近い開城市当局がすべての住民に対し、「防疫規則を守るよう求める広報活動を強化した」と報じた。

NKニュースは平壌以外の都市が封鎖されたとは報じていない。

北朝鮮の最大の貿易相手国である中国はゼロコロナ政策を放棄し、北朝鮮国境の都市でもコロナ患者が急増したと報じられている。

北の呼吸器疾患と中国のゼロコロナ放棄が関連しているかどうかは不明だ。

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