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カザフスタン議会選、与党勢力が圧勝、トカエフ大統領の権力基盤をさらに強化

今回の選挙によって、トカエフ氏の政治的影響力は一段と強まり、同国の権力構造がさらに大統領中心に移行する可能性が高まった。
2026年8月23日/カザフスタン、アスタナの投票所、トカエフ大統領(ロイター通信)

中央アジアのカザフスタンで23日、前倒し議会選挙が実施され、出口調査によると、トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領を支持する与党・アディレット(Adilette)が70~72%の得票率を獲得する見通しだ。複数の出口調査が同様の結果を示しており、投票率は暫定値で74%超となっている。今回の選挙によって、トカエフ氏の政治的影響力は一段と強まり、同国の権力構造がさらに大統領中心に移行する可能性が高まった。

アディレットはトカエフ氏の側近らによって今年結成された新党で、これまで長期間にわたり政権を支えてきた政党アマナト(未来への信託)を吸収した。出口調査では、野党4党も議席を獲得する見通しとなったが、これらの政党もトカエフ政権に協力的とみられている。そのため、形式的には複数政党が存在するものの、議会内で大統領の政策に反対する勢力が形成される可能性は低い。

今回の選挙は、今年の憲法改正を受けたものだ。新憲法では、それまで二院制だった議会が一院制へと改編され、新たな議会制度が導入された。

トカエフ氏は2019年、初代大統領ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)氏の後継者として大統領に就任した。しかし、2022年に大規模な反政府デモが発生すると、ナザルバエフ氏とその周辺勢力と距離を置いた。

トカエフ氏は騒乱をナザルバエフ氏の支持者らによるクーデター未遂と位置づけ、その後、旧体制と結びついた政治勢力の影響力を弱める改革を進めてきた。今回のアディレットの圧勝も、その政治的再編の延長線上にある。

一方、カザフスタンはロシア、中国、欧米のいずれとも関係を維持する独自の外交路線を取っている。石油や天然ガス、ウランなどの資源を豊富に持つ同国は中央アジア最大級の経済国であり、ロシアとの歴史的・地理的関係を維持しながら、中国との経済協力も拡大している。ウクライナ戦争をめぐってはロシアへの全面的な同調を避け、西側諸国との関係も維持するバランス外交を続けてきた。

トカエフ氏は投票後、再選を目指すかどうか記者団に問われ、「まだ言うのは早い」と答えた。一方、新憲法によって新設された副大統領職については、7~10日以内に発表すると明らかにした。新議会で与党勢力が圧倒的多数を占めることで、トカエフ氏が今後どのような政治改革や権力再編を進めるかが焦点となる。

今回の選挙は、単なる議会の勢力図を決める選挙ではない。ナザルバエフ時代からトカエフ時代への権力移行を完成させ、大統領を中心とした新たな政治体制を固める重要な節目といえる。

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