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中東戦争と世界的な債務膨張が焦点、IMF・世銀年次総会、バンコクで開催へ

今回の会合では、イラン戦争が経済に及ぼす影響が焦点となる。
タイ、首都バンコクの夜景(Getty Images)

国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会がタイの首都バンコクで開催される。中東戦争の拡大、エネルギー供給の混乱、金利上昇、各国の公的債務の膨張が主要議題となる見通しだ。世界経済の成長が伸び悩む中、各国の財務当局者はインフレ再燃や金融市場の不安定化、途上国の債務危機への対応を迫られている。

今回の会合では、イラン戦争が経済に及ぼす影響が焦点となる。イランによるホルムズ海峡の封鎖で世界の石油・ガス供給の2割が影響を受け、原油市場の混乱が拡大した。ディーゼル燃料や肥料の価格上昇も企業活動や農業生産を圧迫し、物価上昇と景気減速が同時に進む懸念が強まっている。

世界銀行のバンガ(Ajay Banga)総裁は、世界経済は当初の予想ほど急激には悪化しなかったものの、再び圧力が強まっていると指摘した。さらに、スーパー・エルニーニョ現象による異常気象の可能性も加わり、エネルギー価格、食料供給、債務負担が複合的に経済を脅かしていると説明した。

各国政府にとって、膨張する公的債務も課題となっている。IMFによると、世界の公的債務は第2次世界大戦後で最も高い水準に達し、2030年までに世界の国内総生産(GDP)の100%を超える見通しだ。米国などの先進国で債務比率が高まる一方、新興国や低所得国では、借り入れ金利の上昇や海外資金の流出によって返済負担が一段と重くなっている。

途上国が2026年に対外債権者へ支払う債務返済額は総額4000億ドルに達する見込みだ。利払いだけで歳入の10%超を占めており、教育や医療、インフラ整備に回せる資金が制限されている。新たな債務救済措置への国際的な支持は限定的で、IMF融資に伴う財政緊縮策が社会不安を招くとの懸念も出ている。

ベッセント(Scott Bessent)米財務長官は国内日程を理由に欠席し、代理として高官2人を派遣する。中東情勢やウクライナ戦争など安全保障上の問題が金融政策と密接に結びつく中、各国が経済成長と財政健全化、社会保障をどう両立させるかが問われる。

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