◎ウクライナは明日の東アジアかもしれません。
2022年5月5日/イギリス、ロンドンの首相府、ジョンソン首相と日本の岸田首相(UK government/BBCニュース)

岸田首相は5日、訪問先のイギリスで「東アジアもウクライナのような事態に陥りかねない」と警告し、台湾海峡の平和と安定を維持しなければならないと強調した。

岸田氏はジョンソン首相と会談し、新たな安全保障協定に調印した。

両首脳は他の同盟国と協力して「独裁的で威圧的な権力に対抗する」と約束した。

岸田氏は「東アジアでも主要国が一丸となって対応しなければ、ウクライナ侵攻が東アジアでも再現されかねない」と警告し、「今こそ主要7カ国が結束を固めるべき時だ」と語った。「普遍的な価値観を共有する国同士の連携が、これまで以上に重要になります...」

また岸田氏は中国を念頭に置き、「インド太平洋地域、特に東アジアにおいて、武力行使によって現状を変えようとする一方的な試みを決して容認してはならない」と付け加えた。

「ウクライナは明日の東アジアかもしれません」

中国は独立国家である台湾を自国の領土と主張している。台湾はウクライナ侵攻後、警戒レベルを引き上げたが、今のところ中国が台湾に侵攻する兆しはみえない。

岸田氏は、「台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障だけでなく、国際社会の安定にとっても極めて重要である」と述べた。「日本は台湾をめぐる問題について、対話による平和的解決を期待する立場を堅持しています...」

また岸田氏は、G7はウクライナにおけるロシアの暴力行為に「結果が伴う」ことを示さなければならないとし、ロシアの資産凍結リストに約140人を追加し、輸出禁止措置をロシアの軍事団体に拡大すると発表した。

岸田氏は東南アジア歴訪後、イギリスを訪問した。

ロシアとつながりの深い東南アジア諸国は西側の対ロシア制裁に加わっておらず、シンガポールのみ制裁を科している。

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