◎被告側の弁護団は控訴すると伝えられている。
2008年8月16日/グジャラート州アーメダバード、爆弾テロに関与した容疑者(Ajit Solanki/AP通信)

2月18日、インドの裁判所は西部グジャラート州で2008年に発生した連続爆破テロに関与した被告38人に死刑、11人に無期懲役を言い渡した。

現地メディアによると、1つの事件でこれほど多くの被告人に死刑が言い渡されるのはインドでは初めてだという。被告側の弁護団は控訴すると伝えられている。

事件は2008年7月26日にグジャラート州アーメダバードで発生した。市内の数か所に設置された爆弾数十個は2回に分けて爆発し、少なくとも50人が死亡、数百人が負傷したと伝えられている。

事件後、ハルカット・ウル・ジハード・アル・イスラミと呼ばれるイスラム過激派組織が犯行声明を出した。このグループはパキスタンに拠点を置くと考えられているが、現在は活動していないと伝えられている。

政府は複数のイスラム過激派組織が関与している可能性が高いと述べているものの、詳細は明らかにされていない。

インド報道信託によると、このグループは2002年にグジャラート州で発生したヒンドゥー教徒とイスラム教徒の暴力事件の報復としてテロを計画したという。

2002年の暴力事件は1947年の独立以来最大の宗教紛争に発展し、1,000人以上が死亡したと推定されている。そのほとんどがイスラム教徒だった。

この事件はヒンズー教徒の巡礼者を乗せた列車で火災が発生し、少なくとも60人が死亡したことに端を発している。火災の原因は特定されていないものの、一部のヒンズー教徒がイスラム教徒の犯行と吹聴し、暴動に発展した。

当時グジャラート州の州首相を務めていたナレンドラ・モディ首相はイスラム教徒に対する暴力を意図的に放置したという疑惑を持たれている。

インド報道信託によると、18日に判決を言い渡された49人は全員イスラム教徒だという。

アーメダバードでは判決を歓迎するイベントが開催され、多くの住民が爆竹を鳴らし、お菓子や果物が配られた。

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