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パキスタン南西部で国軍と武装勢力が衝突、兵士5人とテロリスト7人死亡

バルチスタン州はアフガニスタンと国境を接し、天然ガスや鉱物資源など豊富な地下資源を抱える。
2024年8月12日/パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタ郊外、テロ攻撃が発生した現場(Getty Images)

パキスタン南西部バルチスタン州で13日、国軍と武装勢力による銃撃戦が発生し、兵士5人とテロリスト7人が死亡した。軍当局が明らかにした。死亡した兵士の中には陸軍少佐も含まれており、同州で続く武装闘争の深刻さを浮き彫りにした。

軍によると、治安部隊は同州クエッタ近郊の地区で掃討作戦を実施していた。中央政府はこの地域で活動する武装勢力について「国外から支援を受けている」と指摘し、インドが背後にいるとの見方を繰り返している。これに対し、インド政府は関与を否定している。

今回の戦闘について、分離独立を掲げる反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を発表した。声明では、自らが攻撃したと主張、その後銃撃戦に発展したという。国軍は戦闘の結果、テロリスト7人を殺害したとしている。

バルチスタン州はアフガニスタンと国境を接し、天然ガスや鉱物資源など豊富な地下資源を抱える。一方で人口は少なく、経済開発の遅れや中央政府への不満が根強い。長年にわたり、自治権拡大や独立を求める武装勢力による反政府活動が続いてきた。特にBLAは近年、軍施設だけでなく、中国関連施設や民間人を狙ったテロ攻撃も繰り返している。

米国政府は2019年、BLAをテロ組織に指定した。パキスタン政府は同組織を国内治安を脅かす主要勢力の一つと位置付け、軍や治安機関による掃討作戦を強化している。しかし、BLA側も山岳地帯や辺境地域を拠点に活動を継続し、衝突が後を絶たない。

パキスタンでは近年、バルチスタン州だけでなく、同じくアフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州でも武装勢力によるテロ攻撃が急増している。12日には同州ラッキ・マルワット地区のバザールで爆弾テロが発生。同州バンヌ地区でも自爆攻撃と銃撃戦が発生し、警察官15人が死亡したばかりで、治安悪化に対する懸念が高まっている。政府は対テロ作戦を継続する構えを示しているが、各地で相次ぐ襲撃事件により、治安回復への道のりは依然として険しい状況にある。

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