◎中国の雲南省や青海省などで地震が複数回発生し、少なくとも3人が死亡、20人以上が負傷した。
2021年5月22日/中国、雲南省南西部の漾ビイ族自治県、当局に救助された女性(Hu Chao/Xinhua/AP通信)

地元メディアによると、中国の雲南省や青海省などで地震が複数回発生し、少なくとも3人が死亡、20人以上が負傷したという。

雲南省の地震は5月21日の深夜に発生した。地震の規模を表すマグニチュードは6.4で、雲南省の広報部によると、南西部の漾(よう)ビイ族自治県で家屋などが倒壊し、少なくとも3人が死亡、28人が負傷したという。

また、青海省南部でもM7.4の大きな地震が発生し、道路や橋が被害を受けたと伝えられているが、22日午後の時点で死亡者は確認されていない。当局者は地元メディアのインタビューの中で、「少なくとも8人の負傷を確認したが、死者の報告は受けていない」と述べた。青海省と雲南省は直線距離で約1,000km離れている。

米国地質調査所の地球物理学者、ジョナサン・タイテル教授はAP通信の取材に対し、「2つの地震に関連はない」と述べた。

人民日報によると、青海省の地震以降、22日の正午までに453回の余震を確認したという。

雲南省地震局は21日深夜の声明で、「地震の規模を表すマグニチュードは6.4、震源の深さは8kmだった」と述べた。地震は震源が浅いほど地上の揺れは強くなるが、浅い分揺れが遠くまで伝わらないため、揺れる範囲は狭くなる。

余震を含む一連の地震は雲南省大理(だいり)市の広い範囲に強い揺れをもたらしたが、地元メディアによると漾(よう)ビイ族自治県以外で大きな被害は確認されなかったという。

人民日報によると、雲南省の救助活動は22日午後の時点で継続中であり、当局は現地に非常食などの支援物資を送ったという。青海省では余震と思われる小規模な揺れが続いており、各地に避難所が設置されたと伝えられている。

雲南省では昨年にもM5.0の地震が発生し、4人が死亡、23人が負傷した。

中国はインド・太平洋地域で最も地震の多い国のひとつであり、2008年5月に四川省の山岳地帯で発生した巨大地震では約9万人が死亡した。

2021年5月22日/中国、雲南省南西部の漾ビイ族自治県、支援物資を運ぶ救助隊員たち(Hu Chao/Xinhua/AP通信)
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