◎14歳の全紅嬋(クアン・ホンチャン)選手は東京2020五輪女子10m高飛び込み決勝で5回中2回10点満点を叩き出し、異次元の強さで金メダルを獲得した。
2021年8月5日/日本、東京2020五輪、女子10m高飛込で金メダルを獲得した中国の全紅嬋選手(Getty Images/AFP通信)

中国の地元メディアによると、東京2020五輪女子10m高飛び込みで衝撃の10点満点を叩き出した全紅嬋(クアン・ホンチャン)選手の自宅にソーシャルメディアユーザーが押し寄せ、大混乱を引き起こしたという。

14歳の全紅嬋選手は8月5日の女子10m高飛び込み決勝で5回中2回10点満点を叩き出し、異次元の強さで金メダルを獲得した。

<女子10m高飛込の結果>
金:全紅嬋(中国) 466.20
銀:陳芋汐(中国) 425.40
銅:メリッサ・ウー(AUS) 371.40

全紅嬋選手は記者会見で、「病気の母親の治療費を支払うために飛び込みを始めた」と語った。「私は母をサポートするためにお金を稼ぎたいです...」

全紅嬋選手のコメントは中国版ツイッターのWeiboなどで広く拡散され、多くのユーザーが活躍を称えた。Weiboには「#全紅嬋の自宅をインターネットのホットスポットにする方法」なるハッシュタグが拡散され、2,500万以上閲覧されたという。

地元メディアによると、全紅嬋選手の実家のある広東省の村には多くのSNSインフルエンサーが押し寄せ、ライブ配信を行ったという。

ユーザーのひとりは「全紅嬋選手の家族と写真を撮る」と投稿したうえで自宅のドアをノックし、別のユーザーは記念品として庭になっていたジャックフルーツ(パラミツ)を盗もうとしたと伝えられている。

報告によると、地元の共産党当局は村に押し寄せた者たちをコロナ管理法違反で取り締まり、村を閉鎖したという。

全紅嬋選手は長年飛び込みの訓練に明け暮れていたため、動物園や遊園地に一度も言ったことがないと述べた。このコメントを聞いた共産党当局は、全ての飛び込み代表選手に遊園地と動物園の無料パスポートを提供するよう関係者に命じた。

他の企業や実業家は、全紅嬋選手のお気に入りのお菓子を含む商品と現金を提供した。

中国の一部のSNSユーザーはオリンピック選手の業績を称えるだけでなく、選手の自宅周辺に出没し、追いかけまわすことで知られている。

2021年8月5日/日本、東京2020五輪、女子10m高飛込で金メダルを獲得した中国の全紅嬋選手(アレッサンドラ・タランティーノ/AP通信)
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