◎乗客乗員62人を乗せたスリウィジャヤ航空182便ボーイング737「クラシック」が、首都ジャカルタのスカルノハッタ国際空港を離陸した直後に消息を絶った。
◎ボーイング737クラシックは、2018年10月と2019年3月に墜落事故を起こし、昨年飛行を許可されたボーイング737maxとは異なる機種である。
2021年1月9日 AP通信/インドネシア、首都ジャカルタ近郊のスカルノハッタ国際空港

インドネシアの国家運輸安全委員会によると、乗客乗員62人を乗せたスリウィジャヤ航空182便ボーイング737「クラシック」が首都ジャカルタのスカルノハッタ国際空港を離陸した直後に消息を絶ったという。

西カリマンタン州ボンティアナックのスパディオ空港に向けて飛行を開始した182便は、離陸してから約4分後に消息を絶った。(現地時間:1月9日午後2時40分)

フライト追跡ウェブサイトflightradar24.comは、「182便は1分以内に3,000m(10,000フィート)以上高度を失った(降下した)」とツイートした。

目撃者によると、少なくとも1回、何かが爆発する音を聞いたという。

インドネシアの探索救助機関のバンバン・スリョ・アジ少佐は記者団に対し、「182便は首都ジャカルタの北西、サウザンド諸島チェーンのラキ島とランカン島の間で墜落したと考えられている。チームは現地で捜索活動を行っている」と語った。

ランカン島の漁師は現地メディアの取材に対し、「大きな爆発音が聞こえた。爆弾か大きな雷だと思った。それから、高さ2メートルほどの大きな波がボートに当たるのを見た」と述べた。

取材に応じた男性は「飛行機が墜落する様子は見なかった」と答えたが、燃料の匂いがし、何かの破片を見つけたと述べた。その後、男性らは警察に通報するために岸に戻ったという。

2021年1月9日 Getty Images/インドネシア、消息を絶ったボーイング737のものと思われる破片を示す警察関係者

報告によると、政府はインドネシア海軍を現地に派遣し、捜索にあたらせているという。海軍当局者のアブドゥル・ラシッド氏はロイター通信の取材に対し、「飛行機が消息を絶ったと考えられている地点に隊を派遣した」と語った。

消息を絶ったスリウィジャヤ航空182便は、2018年10月と2019年3月に墜落事故を起こし、昨年飛行を許可されたボーイング737maxとは異なる機種である。

インドネシア運輸省によると、182便との最後の通信は、現地時間午後2時40分に行われたという。

探索救助機関は記者団に対し、「遭難信号は送信されなかった」と述べた。

当局者は、「182便の定員は130人。今回のフライトの乗客は50人(子供7人と赤ちゃん3人を含む)、乗務員12人、全員インドネシア人だった」と報告した。

ボンティアナックのスパディオ空港とジャカルタのスカルノハッタ国際空港では、乗客の親族がモニターに映し出される映像を心配そうに見ていた。

取材に応じた男性は、「家族が搭乗しました。妻と3人の子供です」と涙を流しながら語った。

スリウィジャヤ航空のジェファーソン・アーウィン・ジャウウェナCEOは記者団に、「182便は1994年から運用されているボーイング737-500(クラシック)だった。大雨の影響で離陸が30分遅れていた」と語った。

スリウィジャヤ航空は2003年に就航した格安航空会社である。

インドネシア運輸省の沿岸警備隊長は、182便が消息を絶った地点周辺でボーイング737クラシックのものと思われる破片(緊急脱出スライドの部品と伝えられている)を発見したと報告した。

隊長は記者団に対し、「破片は国家運輸安全委員会が調査する。破片が182便のものかどうかはまだ確認できていない」と語った。

ボーイング社のスポークスマンは声明で、「ジャカルタのメディア報道を認識しており、状況を注意深く監視している」と述べた。

ボーイング社の声明:
「私たちの思いは乗客と乗務員、そしてその家族にあります。私たちは航空会社の顧客と連絡を取り、この困難な状況に直面した関係者をサポートします」

182便は、2018年10月にインドネシア沖に墜落したライアン・エア610便の墜落地点からそれほど離れていない地点で消息を絶った。

2021年1月9日 Getty Images/インドネシア、首都ジャカルタ、、スカルノハッタ国際空港
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