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インドに亡命中のバングラデシュのハシナ(Sheikh Hasina)元首相は10日、ロイター通信の取材に対し、自身とアワミ連盟の幹部らが今年12月ごろに帰国し、裁判所に出頭する方針を明らかにした。ハシナ氏は不在のまま死刑判決を受けており、「帰国すれば逮捕されるか、殺されるかもしれない。それでも祖国へ戻らなければならない」と語り、司法手続きを受け入れる姿勢を示した。
ハシナ氏は2024年8月、学生主導の反政府デモを受けて辞任し、隣国インドに退避した。約20年にわたるアワミ連盟の長期政権は崩壊し、その後発足した暫定政権は前政権による強権的な統治やデモ鎮圧を追及してきた。特に2024年の抗議行動では治安部隊の弾圧により約1400人が死亡したとされ、特別法廷はハシナ氏が治安部隊に武力行使を命じたとして有罪を認定し、不在のまま死刑を言い渡した。一方、ハシナ氏は一連の容疑を否認し、自身への裁判は政治的意図に基づくものだと主張している。
また新政権はアワミ連盟の活動を禁じ、多くの党幹部や支持者に対する訴追を進めている。ハシナ氏は国外からオンライン会議を重ね、全国125の選挙区で党組織の再建を進めていると説明した。帰国は自身だけでなく複数の幹部と足並みをそろえて実施する考えで、「国民が自ら判断を下す機会を奪われてはならない」と述べ、政党活動の再開を訴えた。
今回の発言は、亡命後では最も具体的な帰国計画を示したものとなる。実際に帰国が実現すれば、裁判の行方だけでなく、国内政治にも大きな影響を及ぼす可能性がある。支持者による抗議活動や治安悪化への懸念がある一方、法の支配や司法の公平性が国際社会から厳しく注視されることになるだろう。
さらに、ハシナ氏の帰国問題はインドとバングラの外交関係にも影響を及ぼす可能性がある。バングラ政府はこれまでインド側に身柄引き渡しを求めてきたが、インド政府はこれに応じていない。
ハシナ氏が自発的に帰国して法廷に立てば、両国間で続く引き渡し問題に一定の区切りがつくとの見方もある。帰国が実現するかどうかは、バングラの民主主義と政治的和解の行方を占う重要な試金石となりそうだ。
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