バングラデシュの縫製工場679カ所が再び操業停止、賃上げ要求デモが暴徒化、輸出と雇用に打撃
縫製産業は約400万人を雇用し、バングラの輸出収入の8割超を生み出す基幹産業だ。
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バングラデシュで2日、縫製労働者による賃上げ要求の抗議デモが激化し、全国の工場679カ所が生産を停止した。前日に広範囲で操業が中断された後、工場は一時的に再開したものの、一部の労働者と警察の衝突が再発し、再び閉鎖を余儀なくされた。
ロイター通信によると、首都ダッカを含む主要な縫製産業地区で道路封鎖や破壊行為が発生した。
労働者側は、月額最低賃金を現行の1万2500タカ(約1万5900円)の最低賃金を3万タカ(約3万8000円)へ引き上げるよう要求している。長引くインフレと生活費の上昇に対し、現在の賃金では生活を維持できないとの不満が背景にある。
一部の抗議者が道路を封鎖し、警察にれんがや石を投げつけたため、警察は催涙ガスを使用して排除した。警察車両1台が放火され、縫製工場20~25カ所が被害を受けたと業界団体は説明している。
政府は事態の収拾に向け、11月1日に6人の委員で構成する最低賃金審議委員会を設置した。しかし、労働者側の要求と経営者側の負担能力には大きな隔たりがあり、委員会の設置だけでは抗議活動を抑えられていない。労働者代表は、国内の縫製賃金は国際的にも低い水準にあると指摘し、工場経営者が国際ブランドとの取引価格を引き上げる交渉を行うべきだと主張する。
一方、経営者側は、エネルギー価格の不安定化や生産コストの上昇、主要輸出市場の需要減速を理由に、大幅な賃上げは経営を圧迫すると警告する。操業停止が繰り返されれば、労働者に対する「ノーワーク・ノーペイ」制度の適用も避けられないとしている。
縫製産業は約400万人を雇用し、バングラの輸出収入の8割超を生み出す基幹産業だ。春夏向け商品の生産・出荷が重要な時期に混乱が長引けば、H&Mやザラ、ウォルマートなど海外ブランドへの納期遅延や発注減少につながりかねない。賃金改善と国際競争力の維持をどう両立させるかが、政府と業界の課題となっている。
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