ロシア軍のウクライナ人道支援拠点攻撃、死者31人に、45人超が行方不明、各地でエネルギー施設も被害
攻撃を受けたのは、ザポリージャ州のウクライナ管理地域にある旧学校施設と、その近くの避難所だ。
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ウクライナ南部ザポリージャ州で11月2日に発生したロシア軍の攻撃により、人道支援物資の配給拠点などで少なくとも31人が死亡した。現地当局が11月3日に明らかにした。現場では救助隊やボランティアが捜索を続けている。当局によると、45人以上が行方不明となっている。
攻撃を受けたのは、ザポリージャ州のウクライナ管理地域にある旧学校施設と、その近くの避難所だ。旧学校は人道支援物資の配給場所として使用されており、当時は多くの住民が支援を受けるために列を作っていた。当局によると、ロシア軍は大型爆弾を投下し、施設を破壊した。犠牲者には警察官4人と救助隊員2人も含まれる。ザポリージャ州のウクライナ知事は3日間の服喪を宣言した。
同州は今回の攻撃について、全面侵攻開始以来、同州で発生した民間人被害として最悪級の惨事の一つと述べた。ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領も民間人を標的とした攻撃で、ロシア側に緊張緩和の意思がないことを示していると非難した。
攻撃は人道支援施設にとどまらず、ウクライナ各地のエネルギーインフラにも拡大した。ゼレンスキー氏によると、ロシア軍は9州に対して289機の攻撃用ドローン、17発の弾道ミサイル、59発の巡航ミサイルを発射した。エネルギー省は10地域で20件の攻撃があったと発表し、電力施設の損傷によって緊急停電措置が実施された。電力大手DTEKは保有する発電所3カ所が深刻な被害を受け、運転を停止したと明らかにした。
東部ハルキウ州でもミサイルとドローンによる攻撃で少なくとも62人が負傷した。医療施設や集合住宅、車両が損傷し、200人以上の患者が医療機関に移送された。ドニプロ周辺でも病院や外来診療施設が被害を受け、少なくとも1人が死亡、17人が負傷した。
こうした攻撃は、冬季を前に電力供給を不安定化させ、ウクライナの市民生活や経済活動に深刻な影響を及ぼす恐れがある。一方、ゼレンスキー氏は11月10、11日にアラブ首長国連邦(UAE)アブダビで予定される米国仲介の和平協議に向け、ドイツなど欧州各国との協議を開始した。
この協議ではエネルギー施設への攻撃停止、黒海経由の穀物輸送再開、捕虜交換の拡大などを優先課題とする方針だ。ロシア側も代表団の派遣を確認しているが、和平交渉を控えた中でも攻撃が続き、停戦実現の見通しは不透明だ。
