ブラジル大統領、政策金利の大幅引き下げ案を検討せず、財務相が否定、財政悪化とインフレ懸念が焦点に
市場では金融政策の大転換につながる可能性が注目されていたが、ドゥリガン氏は報道を否定した。
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ブラジルのドゥリガン(Dario Durigan)財務相は3日、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が政策金利を大幅に引き下げるという経済学者の提案を検討していないと明らかにした。政府内で具体的な協議は行われておらず、提案者とルラ氏の会談予定もないという。市場では金融政策の大転換につながる可能性が注目されていたが、ドゥリガン氏は報道を否定した。
提案したのは、1990年代にブラジルのインフレ安定化を実現したレアル計画の立案者の一人、アンドレ・ララ・レゼンデ(André Lara Resende)氏だ。同氏は9月に公表した論考で、政府の利払い負担の急増が財政悪化の主要因だと指摘。現在13.75%の中央銀行政策金利を段階的に約7.5%まで引き下げるべきだと主張した。借入金利の低下によって政府債務の増加を抑え、財政への信頼を回復できるという考えだ。
一方、民間エコノミストの間では、急激な利下げが通貨レアルの下落や資本流出を招き、輸入物価の上昇を通じてインフレを再燃させるとの懸念が強い。ドゥリガン氏も、この提案を公開討論のための初期段階のアイデアと位置付け、複数の問題点があるとの認識を示した。
ブラジル中銀は11月4日に金融政策を発表する予定だ。過去5回の会合では毎回0.25ポイントの利下げを実施し、政策金利を13.75%まで引き下げてきた。しかし、ロイター通信のエコノミスト調査では、今回は利下げを見送り、据え置くとの予想が優勢となっている。
政府は財政支出の抑制策についても検討を続けているが、ルラ政権の公約との両立が課題だ。財政健全化と社会政策の維持をどう両立させるかが、今後の金利や為替相場を左右する焦点となる。
