◎オーストラリアのレタス価格はここ数カ月で300%も値上がりしている。
2012年4月27日/ケンタッキー・フライド・チキンのロゴ(ロイター通信)

ファストフード大手のKFCコーポレーションは7日、オーストラリアのレタス収穫量が洪水の影響で激減したことを受け、同国内の店舗で販売しているハンバーガーにキャベツを「はさむ」と発表した。

KFCは声明の中で、「ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州で最近発生した洪水により、現在レタスが不足しています」と述べている。「そのため、不足が解消するまで、レタスを含むすべての商品にレタス・キャベツミックスを使用します...」

専門家によると、レタスのビタミンA含有量はキャベツの約5倍。キャベツのビタミンCはレタスの約8倍。ハンバーガーに合うのはレタスと思われているが、キャベツもバカにしたものではないという。

AUSのレタス価格はここ数カ月で300%も値上がりしている。シドニーやメルボルンの結球レタスは1個約2ドルだったが、今では8ドル近くで販売されている。

ロシアのウクライナ侵攻による燃料や肥料価格の高騰もレタスの価格高騰を後押しした。

KFCは顧客に対しい、「レタス抜きでOKな方はカスタマイズボタンをクリックし、商品からレタスを除外してください」と述べている。

ソーシャルメディアユーザーの反応は微妙だった。

シドニー在住の男性はフェイスブックに、「私はKFCでハンバーガーを食べたことがない」と投稿している。「KFCはチキンを食べるところです」

あるツイッターユーザーは「黙示録が迫っている」と懸念を表明した。「ロシアに責任を取らせるべきです」

外食産業がサプライチェーンの問題に直面するのは今回が初めてではない。

マクドナルドは昨年8月、イギリスの全店舗でミルクセーキとボトル入り飲料をメニューから除外した。

グリルチキンの人気レストランチェーン、ナンドスは昨年8月、スタッフ不足と鶏肉のサプライチェーン問題でイギリスの店舗の約10%にあたる40店舗以上を一時閉鎖した。

日本のマクドナルドは昨年12月、サプライチェーンの問題でフライドポテトM・Lサイズの販売を一時休止した。

2022年2月28日/オーストラリア、ニューサウスウェールズ州リズモア(Jason O'Brien/AAP/AP通信)
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