ブラジル大統領が早期の皮膚がん公表、放射線治療を開始、公務継続
今回の発表は10月に予定される大統領選挙を前に行われた。
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ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が早期の「皮膚がん」と診断されたことを受け、予防的な放射線治療を開始した。大統領府と医療チームが25日に明らかにした。80歳のルラ氏は現在も通常通り公務を続けており、政府は健康状態に問題はないと強調している。
担当医によると、ルラ氏は4月24日に頭皮部分で見つかった病変を摘出した。検査の結果、病変は「基底細胞がん」と呼ばれる比較的進行の遅い皮膚がんの一種だったという。今回の放射線治療は再発や新たな病変の発生を防ぐための予防措置で、表面的な放射線を頭皮に照射する「予防的表在放射線治療」が行われる。治療は15回にわたって実施される予定で、入院の必要はなく、公務への制限も設けられていない。
治療を担当するサンパウロのシリオ・リバネス病院は声明で、「病変は小さく、早期に発見された」と説明した。大統領府報道官も「健康状態は良好で、ルラ氏は公務を続けている」と述べている。
ルラ氏はブラジル史上最高齢の現職大統領であり、近年複数の健康問題を経験している。2011年には喉頭がんの治療を受け、化学療法と放射線治療を経て回復した。2024年には脳内出血を防ぐための緊急手術を受けたほか、その後も定期的な健康管理を続けてきた。それでも、国内外で精力的な外交活動や政治日程をこなし、依然として強い政治的影響力を保っている。
今回の発表は10月に予定される大統領選挙を前に行われた。ルラ氏は4期目を目指す意向を示し、世論調査でも右派勢力の有力候補フラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員をわずかにリードしている。支持者の間では「健康面への懸念はあるものの、最も経験豊富な指導者」との声が根強い。
一方、野党側は高齢による健康リスクを問題視している。特に長期間に及ぶ選挙戦や国際外交を担う上で、体力面への不安を指摘する意見もある。ただし、医師団は今回の皮膚がんについて「治療可能ながんの一つ」であり、早期発見によって予後は良好だとしている。
ルラ政権は現在、景気回復策や環境政策、社会福祉改革など重要課題を抱えている。ルラ氏の健康状態は今後の政局にも影響を与える可能性が高く、国内外で関心が高まっている。
