パキスタン列車爆破テロ、死傷者100人超、自動車爆弾が突っ込む
事件は24日朝に発生。クエッタの軍駐屯地から出発したシャトル列車が、長距離列車に接続するため走行していた際、爆発物を積んだ車両が列車に突っ込み爆発した。
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パキスタン南西部バルチスタン州で発生した列車爆破テロについて、地元当局は25日、死者数が30人を超え、70人以上が負傷したと明らかにした。現場は州都クエッタ近郊で、イスラム教の祝祭イード・アル・アドハー(犠牲祭)を前に帰省しようとしていた治安部隊関係者や家族らが多数乗車していた。
事件後、分離独立を掲げる反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出しており、中央政府は大規模な対テロ作戦を進める方針を示している。
事件は24日朝に発生。クエッタの軍駐屯地から出発したシャトル列車が、長距離列車に接続するため走行していた際、爆発物を積んだ車両が列車に突っ込み爆発した。衝撃で複数の車両が脱線・横転した。周辺の住宅や車両にも被害が及び、現場一帯が黒煙に包まれた。
州政府高官によると、犠牲者の中には軍関係者だけでなく女性や子どもも含まれている。病院には多数の負傷者が搬送され、一部は意識不明の重体だという。救助隊や軍部隊が現場で救助活動を続けているが、死者数はさらに増える可能性がある。シャリフ(Shehbaz Sharif)首相は声明で「卑劣なテロ行為だ」と非難し、「テロとの戦いを続ける」と強調した。
犯行声明を出したBLAは、長年にわたりバルチスタン州の独立を求めて武装闘争を展開している。同州は天然ガスや鉱物資源に恵まれる一方、地元住民の間には「資源利益が中央政府や外国企業に奪われている」との不満が強い。特に中国が進める経済圏構想「一帯一路」の一環として、グワダル港や道路建設など大型開発が進む中、中国関連施設や治安部隊を狙った攻撃が急増している。
BLAは今年に入ってからも大規模攻撃を繰り返してきた。今年3月には列車を乗っ取り、20人以上の人質が死亡した。また1月から2月にかけては州内各地で同時多発テロを決行し、軍・警察との激しい戦闘に発展した。軍はその後、掃討作戦によって145人以上の武装勢力を殺害したと発表しているが、治安悪化に歯止めがかかっていない。
中央政府はBLAを含む武装勢力の背後に外国政府が存在すると主張しており、隣国インドやアフガニスタンとの関係悪化につながっている。ただし、両国はいずれも関与を否定している。バルチスタン州はイランやアフガンと国境を接する広大な地域で、山岳地帯が多く、武装勢力の潜伏拠点になりやすい。今回の列車爆破は同地域における分離独立運動とテロ対策の難しさを改めて浮き彫りにした。
