ペルー大統領選決選投票、右派vs左派、過去10年で9人目の大統領選出へ
有権者の関心が最も集中しているのは治安問題である。
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南米ペルーで7日、大統領選挙の決選投票が行われた。有権者は右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏と左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏のいずれかを選び、過去10年間で9人目となる大統領が決定する。近年の政治的混乱に加え、犯罪の急増が国民生活を脅かしており、治安回復が選挙の最大の争点となっている。
今回の選挙は、4月に実施された第1回投票で決着がつかなかったことを受けて行われた。35人が立候補した第1回投票では、フジモリ氏が得票率約17%、サンチェス氏が約12%で2位、いずれも有権者の5人に1人の支持も得られなかった。最新の世論調査でも両候補の支持率は拮抗し、約3割の有権者が投票直前まで支持先を決めていなかった。
有権者の関心が最も集中しているのは治安問題である。ペルーでは近年、違法金採掘を資金源とする犯罪組織の活動が拡大し、恐喝や誘拐、殺人事件が急増している。恐喝被害の届け出件数は過去5年間で5倍に急増し、殺人件数も大幅に増えた。首都リマや北部の商業都市トルヒーヨでは商店主や運送業者、学校関係者までが犯罪組織から「みかじめ料」を要求されるケースが相次ぎ、市民の不安が深刻化している。
フジモリ氏は1990年代に強権的な手法で治安対策を進めた故アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領の路線を一定程度継承する姿勢を示している。国境警備の強化や監視体制の拡充、受刑者への強制労働導入などを公約に掲げ、「犯罪との戦争」を訴えて支持拡大を図ってきた。一方で、父親が人権侵害や汚職で批判された経緯もあり、その政治手法への警戒感は根強い。
対するサンチェス氏は、農村部を中心に支持を集め、治安対策と並行して警察組織の腐敗是正や社会格差の解消を訴えている。失脚した左派のカスティジョ(Pedro Castillo)元大統領の盟友として知られるが、選挙戦では鉱業の国有化は行わないと強調し、投資家や経済界の不安払拭にも努めている。
ペルーでは近年、大統領の罷免・辞任・逮捕が相次ぎ、政治的混乱が常態化している。過去10年間で8人の大統領が交代し、国民の政治不信は極めて強い。今回の選挙も僅差になる可能性が高く、結果確定には数日から数週間を要するとの見方が出ている。
