シャキーラさん、スペイン脱税裁判で逆転無罪、政府に110億円の返還命令
争点となったのは、シャキーラさんが2011年にスペインの「税務上の居住者」に当たるかどうかだった。
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コロンビアの世界的ポップスターであるシャキーラ(Shakira)さんがスペインで争っていた脱税裁判で逆転無罪判決を勝ち取った。スペイン高等法院は18日、2011年分の所得申告を巡る税務当局の主張を退け、約5500万ユーロ(約101億円)の追徴金を取り消したうえで、スペイン政府に対し利息を含む総額6000万ユーロ超(約111億円)の返還を命じた。
争点となったのは、シャキーラさんが2011年にスペインの「税務上の居住者」に当たるかどうかだった。スペイン法では年間183日以上国内に滞在した場合、課税対象となる。税務当局は当時交際していた元サッカー選手であるジェラール・ピケ(Gerard Pique)さんとの関係などを根拠に、生活の本拠がスペインにあったと主張していた。これに対し高裁は当局側が183日以上の滞在を十分に立証できなかったと判断し、「税務上の居住実態は証明されていない」と結論づけた。
判決後、シャキーラさんは声明を発表し、「長年にわたる名誉毀損的な扱いが終わった」と歓迎した。本人は「不正は一切なかった」と強調し、今回の判断が「行政機関によって不当に追い詰められる一般市民を守る前例になることを願う」と述べた。代理人弁護士も8年に及ぶ法廷闘争が精神面や生活に大きな負担を与えたと批判し、司法の独立性を評価した。
もっとも、問題が完全に終結したわけではない。税務当局は最高裁への上告方針を示しており、返還金の支払いも最終判断まで保留される見通しだ。
また今回の判決は2011年度分に限定されたもので、2012~2014年分の別件とは切り離されている。シャキーラさんは2023年、約1450万ユーロの所得隠しを巡る別の刑事告発について、長期裁判を避けるため検察側と司法取引に応じ、730万ユーロ超の罰金支払いを受け入れていた。本人は当時も「無実」を主張していたが、子どもたちへの影響を考慮した決断だったと説明している。
近年、スペインでは著名スポーツ選手や芸能人に対する税務調査が相次ぎ、国外収入や居住実態を巡る厳格な取り締まりが続いている。今回の判決は著名人への課税の在り方だけでなく、税務当局の立証責任や行政権限の範囲を巡っても大きな議論を呼びそうだ。
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