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アルゼンチン大統領の最側近が辞任、汚職疑惑で窮地に

アドルニ氏は首席補佐官兼報道官としてミレイ氏の急進的な経済改革を国民に発信してきた。
2025年5月14日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレス、ミレイ大統領(右)とアドルニ首席補佐官(AP通信)

アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領の最側近であるアドルニ(Manuel Adorni)首席補佐官が27日、汚職疑惑の拡大を受けて辞任した。緊縮財政と反汚職を看板政策として発足したミレイ政権にとって、政権中枢を担う人物の辞任は大きな打撃となり、政治的求心力の低下は避けられない情勢だ。

アドルニ氏は首席補佐官兼報道官としてミレイ氏の急進的な経済改革を国民に発信してきた。連邦政府と州政府、議会との調整役を担う政権の要職にあり、ミレイ氏が最も信頼する側近の一人とみられていた。

しかし、同氏の高級旅行や不動産購入、高額な私的支出が公務員給与では説明できない規模であると報じられ、検察庁が不正蓄財の疑いで捜査を開始した。その後、50万ドル相当の資産を税務当局への資産申告から除外していたことも明らかになり、疑惑はさらに拡大した。アドルニ氏は暗号資産への投資や過去の貯蓄による合法的な資産であると説明し、不正行為を否定している。

アドルニ氏はミレイ氏に辞表を提出したと表明。自身は潔白であり、法廷で無実を証明すると表明した一方、一連の報道や捜査が家族に精神的負担をかけたことが辞任の理由だと説明した。ミレイ氏はこれまで「有罪判決が出るまでは無実」として同氏を擁護してきたが、世論や政治的圧力の高まりを受け、最終的に辞任を受け入れたとみられる。

ミレイ政権は2023年の発足以来、既得権益の排除と政治腐敗の根絶を公約に掲げ、歳出削減や規制緩和を柱とする経済改革を進めてきた。しかし今回の疑惑は、反対派が「ミレイ政権も過去の左派政権と変わらない」と批判する格好の材料となっている。さらに、政権は他の汚職疑惑や暗号資産を巡る問題でも批判を浴びており、反汚職を掲げるミレイ政権の信頼性は大きく揺らいでいる。

現時点で後任の首席補佐官は発表されていない。議会運営や州政府との調整を担う重要ポストが空席となる中、ミレイ政権は経済改革法案の審議や財政再建を進めることになる。

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