ウガンダ軍トップが主要メディアに閉鎖命令、反体制派への圧力強化
業務停止の対象となったのは、ケニアに本社を置くネーション・メディア・グループ傘下のデイリー・モニターや民放NTVウガンダなど少なくとも6つの報道機関である。
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アフリカ東部・ウガンダで28日、国軍トップのカイネルガバ(Muhoozi Kainerugaba)将軍が有力メディアに業務停止を命じた。AP通信によると、軍兵士は首都カンパラにある新聞社「デイリー・モニター」の本社や関連放送局を包囲し、職員の出入りを制限したほか、テレビやラジオ放送も停止に追い込まれた。
業務停止の対象となったのは、ケニアに本社を置くネーション・メディア・グループ傘下のデイリー・モニターや民放NTVウガンダなど少なくとも6つの報道機関である。同グループは東アフリカ最大級の独立系メディア企業として知られ、ウガンダ国内でも新聞、テレビ、ラジオを幅広く展開している。
カイネルガバ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「私はウガンダで活動する全ての報道機関を閉鎖する権限を持つ」「今後、すべてのメディアはルールに従わなければならない」と投稿した。また、「自由な報道は信じない」とも述べ、報道機関は政府や革命勢力の指導の下で活動すべきだとの考えを示した。一方で、具体的な閉鎖理由については説明していない。
公共放送UBC(ウガンダ放送協会)は声明で、今回の措置が国内の報道環境に深刻な影響を及ぼすとして懸念を表明した。また、国内外の報道関係者や人権団体も、軍による直接的なメディア統制は民主主義や表現の自由を損なう行為と批判した。
カイネルガバ氏は1986年から長期政権を維持するムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領の長男で、2024年から国防軍司令官を務める。今月、ムセベニ氏が7期目の就任を果たした後は、軍を背景に政治的影響力を一段と強め、後継者との見方も広がる。近年は野党指導者や弁護士に対する強硬姿勢でも知られ、反体制派への圧力を強めてきた。
ウガンダでは過去にも政府が報道機関を一時閉鎖した例があるが、今回のように軍トップが自ら閉鎖を命じ、その権限を公然と主張したことは異例である。国内では軍の政治介入が一層強まりつつあるとの見方が広がり、報道の自由や法の支配がさらに後退する可能性が懸念されている。今回の措置はムセベニ政権後の権力継承を見据えた動きとの受け止めも出ており、今後の政治情勢に大きな影響を与える可能性がある。
