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エクアドルでギャング暴力深刻化、30万人超が避難、治安対策の限界浮き彫りに

殺害予告や恐喝、身内の殺害、犯罪組織への強制的な加入などが相次ぎ、かつて比較的安全とみられていた同国で国内避難民が急増している。
2024年4月12日/エクアドル、最大都市グアヤキルの通り(Getty Images)

南米エクアドルでギャングによる暴力が深刻化し、過去3年間で30万人を超える住民が自宅を離れて避難したことが明らかになった。殺害予告や恐喝、身内の殺害、犯罪組織への強制的な加入などが相次ぎ、かつて比較的安全とみられていた同国で国内避難民が急増している。ノルウェー難民評議会(NRC)が8日に公表したデータによると、国内避難の規模はハイチ、コロンビアに次いで中南米で3番目に大きいという。

特に深刻なのが港湾都市グアヤキルである。複数のギャングによる派閥間抗争が激化し、2025年には少なくとも22人が死亡した。住民の中には、銃弾が住宅の外壁を直撃する状況や、子どもがギャングから勧誘される危険を恐れ、長年暮らした家を捨てて移住した人もいる。

犯罪組織は住民への恐喝を地域支配の手段としている。警察によると、グアヤキルの一部地区では住民世帯の約半数が何らかの恐喝被害を受けたと推計される。脅迫を受けても報復を恐れて通報できないケースが多く、住民の携帯電話を確認して敵対組織との関係を調べたりするなど、生活そのものへの介入も広がっている。

ノボア(Daniel Noboa)大統領は2023年の就任後、麻薬密輸拠点化した国内の犯罪組織を取り締まる強硬策を進めてきた。しかし、犯罪組織の幹部の逮捕や殺害によって組織が分裂し、領域をめぐる新たな抗争が激化したとの指摘もある。2025年には9216人の暴力死が記録され、人口10万人当たりの殺人率は51人に達した。

政府は今年1~7月の殺人件数が前年同期比8%減少したとして、治安政策が効果を上げていると主張する。一方、市民を保護・支援する国内避難の法的枠組みが整備されておらず、どの政府機関が対応を担うのかも明確でない。農村部や先住民地域にも暴力と避難が広がる中、治安対策だけでなく、住民の生活再建と人道支援をどう進めるかが大きな課題となっている。

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