新世界七不思議財団、ペルー政府にマチュピチュ遺跡の環境改善を提案
マチュピチュは15世紀に築かれたインカ帝国の遺跡で、1983年にユネスコ世界遺産に登録された。
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南米ペルーの世界遺産マチュピチュを巡り、国際的な文化遺産団体が環境改善に向けてペルー政府との協力を申し出た。観光客の急増による混雑や長時間の待機、交通網の不備などが深刻化する中、世界的観光地の持続可能な保全が課題として浮上している。
協力を提案したのは、世界各地の歴史遺産の保護活動を行う「新世界七不思議財団(New7Wonders Foundation)」。同財団は2007年、オンライン投票を通じてマチュピチュを「新・世界七不思議」の一つに選定した団体として知られる。財団は昨年9月にも、観光インフラや現地サービスの悪化を理由に、マチュピチュの称号維持が危機に直面していると警告していた。
財団のデラフエンテ(Jean-Paul de la Fuente)代表はマチュピチュの現状について、「改善がほとんど見られない」と指摘した。観光客は現地で数時間行列に並ばされ、不安定な交通手段や混雑した入場システムに悩まされているという。デラフエンテ氏は、こうした問題の背景にペルー政界の慢性的な混乱があると主張し、「政治的まひ状態」が十分な対策を妨げていると批判した。
ペルーでは近年、大統領の罷免・逮捕が相次ぎ、政情不安が続いている。6月7日には大統領選の決選投票が予定されており、残団は新政権発足後に本格的な協議を進めたい考えだ。デラフエンテ氏は「新しい指導部とともに前向きな解決策を模索したい」と述べ、観光管理体制の見直しやインフラ整備に協力する姿勢を示した。
マチュピチュは15世紀に築かれたインカ帝国の遺跡で、1983年にユネスコ世界遺産に登録された。年間を通じて世界中から観光客が訪れるペルー最大級の観光資源だが、オーバーツーリズムによる環境負荷が以前から問題視されてきた。2023年には反政府デモの拡大で一時閉鎖に追い込まれ、2024年には入場券販売制度を巡る混乱も発生している。
財団側は現時点で「世界七不思議」の称号を剥奪する考えはないとしている。ただし、今後も状況改善がみられなければ評価に影響が及ぶ可能性は否定できない。デラフエンテ氏は「マチュピチュが負の象徴ではなく、世界遺産保護の成功例となることを期待している」と述べ、ペルー政府に迅速な対応を求めた。
